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「私、店主の東極京水と申します!いつから働けますか!?」
『え、あの…良いんですか?』
「勿論です…っ!」
手をさらに強く握られる。
何とも、私の言葉にとても感動したらしい。
他の店員さんも、うんうんと頷いていて。
…これは、採用と捉えて良いんだろうか。
『ありがとうございます!……あ、』
「どうかしました?」
『私、ここから家が遠いの忘れてました…』
あまりの運命の出会いに、今日が打ち合わせで来ていたことなんて頭から抜けていた。
電車で40分と、最寄り駅から10分。
引っ越そうかなんて頭で考えていると「家に来れば良いじゃないですか」と。
…ん、うち?
「ここの2階に4人で住んでるんです。部屋一つ空いてるし皆も良いよね?」
「はい」
「良いぜ!」
「じゃあ、それで決まりで!問題無いですよね?」
え、え?
こんな簡単に全部が上手くいって良いんですか?
『私は、皆さんが良ければ…』
「僕は全然良くない!」
そのセリフと共に中から出てきたのは、おめめクリクリの可愛らしい子。
やっぱ、全部がそう上手くいくわけないよね。
「椿くん、何でダメなの?」
「女と一緒に住むとか、絶対お断り」
椿くんと呼ばれた彼は、ムスッとした顔でそう言った。
えーっと、何かごめんなさい…。
「でも、椿くんが作ったガトーショコラめちゃくちゃ褒めてたよ?」
「ぅ、っ…で、でも」
「とても幸せそうな顔で召し上がってましたね」
「おう!それに女の子がいた方が、もっと良いお菓子の案が浮かんだりするんじゃねーか?」
「それは…確かに、」
目の前で繰り広げられる“シェアハウスに居れるか居れないか問題”、何かほんとに申し訳ないな。
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「あーもう、分かったから!」
あれから三人が説得してくれて、晴れて私は鹿楓堂で働けるのと同時にシェアハウスが決まった。
スイ「一緒に働けるの楽しみです」
ときたか「どうぞ宜しくお願いします」
ぐれ「Aちゃん、宜しくな!」
椿「…最悪」
自己紹介を終えて、やっと顔と名前を一致させる。
皆優しそうだし(一人を覗いては)、今度こそ楽しんで仕事出来そうな気がする!
『こちらこそ、宜しくお願いします!』
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しゃち(プロフ) - みたらしさん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)ドラマすごく良かったですよね〜最終回迎えてロス気味です、、応援ありがとうございます!!これからも楽しんできて頂けると嬉しいです(≧▽≦) (2022年4月8日 15時) (レス) id: 94abb641fa (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 私もドラマを見てハマりました!更新頑張って下さい! (2022年4月7日 9時) (レス) id: 122f030fb9 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ゆのん)(プロフ) - こんばんは。しゃちさんからの友達申請ありがとうございます!申請許可したので、仲良く出来たら嬉しいです!よろしくお願いします! (2022年2月11日 17時) (携帯から) (レス) id: 7d58386e1a (このIDを非表示/違反報告)
しゃち(プロフ) - 雪音(ゆのん)さん» そうなんですね、ありがとうございます!申請してみます! (2022年2月10日 18時) (レス) id: 3c2bff670d (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ゆのん)(プロフ) - 私の方からもう一度メッセージを送ってみるので通知が来たら申請の許可をお願いします。 (2022年2月10日 18時) (携帯から) (レス) id: 7d58386e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃち | 作成日時:2022年2月1日 0時