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椿「これ、皆に作ったから後で食べて」
お客さんが帰ったあとの片付けが全部終わる頃、先程から何かを作っていた椿くんが出したのは
『やった、スイートポテト!』
椿「さつまいも沢山残ってたから、簡単なやつだけど」
黄色に輝く、秋ならではのスイートポテト。
ぐれ「俺も食べたい!」
椿「はい、こっちがぐれの」
ぐれは嬉しそうにそれを奪うと、大きな口であっという間に食べてしまった。
『…ん〜、美味しいっ』
ねっとりと濃厚で、さつまいもの甘さが最大限にギュッと詰まってるこの感じ。
『椿くん、私と結婚して欲しいわ…』
小さくそう呟くと、後ろからガッシャーン!と大きな音がしてびっくりして振り向く。
椿「はぁ!?な、なな何言っちゃってんの!?」
『え、いやそんな驚かなくても』
椿「何で僕がAと結婚しなくちゃ行けないわけ!?」
『ただの冗談じゃん!まさかそんな本気で嫌がられるとは…』
私は椿くんに、そこまで嫌われていたのか…
助けを求めてぐれを見ても、私たちを見てクスクス笑っているだけで助けてくれそうにない。
…なんなんだ、もう。
拗ねて店内の掃除をしようと戻ると、スイとときくんがいない事に気付く。
『ねぇ、ふたりどこ行ったの?』
ぐれ「あー、さっき向こうできなこと戯れてたよ!」
『え、きなこいるの!?』
寒がりで家に籠りっきりのあの子が、お店に居るなんて珍しい。
今凄く、モフりたい気分!
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『きーなー…こ』
癒しを求めてきなこに会いに行くと、何やらしんみりした空気のそこ。
二人の他に、さっきお会計を終えたはずの天丼くんと、常連カレーを食べてたお客さんがいて
え、なんかさっきのサラリーマンくん泣いてない?
いや何故かスイも泣き出したし、何この状況?
『ね、椿くん!さっきのスイートポテトまだ残ってる?』
椿「はい、あるよ。持ってくんでしょ?」
再びキッチンに戻ると、既にお盆には二つのスイートポテトが用意されていた。
さすが、言わなくても分かってたみたい。
『ありがと、椿くん!これで絶対笑顔になるよ』
椿「当たり前でしょ、僕が作ったんだから」
ほんと、この自信はどっから沸いてくるんだか。
でも、当たってるから言い返せないんだけどね。
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しゃち(プロフ) - みたらしさん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)ドラマすごく良かったですよね〜最終回迎えてロス気味です、、応援ありがとうございます!!これからも楽しんできて頂けると嬉しいです(≧▽≦) (2022年4月8日 15時) (レス) id: 94abb641fa (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 私もドラマを見てハマりました!更新頑張って下さい! (2022年4月7日 9時) (レス) id: 122f030fb9 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ゆのん)(プロフ) - こんばんは。しゃちさんからの友達申請ありがとうございます!申請許可したので、仲良く出来たら嬉しいです!よろしくお願いします! (2022年2月11日 17時) (携帯から) (レス) id: 7d58386e1a (このIDを非表示/違反報告)
しゃち(プロフ) - 雪音(ゆのん)さん» そうなんですね、ありがとうございます!申請してみます! (2022年2月10日 18時) (レス) id: 3c2bff670d (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ゆのん)(プロフ) - 私の方からもう一度メッセージを送ってみるので通知が来たら申請の許可をお願いします。 (2022年2月10日 18時) (携帯から) (レス) id: 7d58386e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃち | 作成日時:2022年2月1日 0時