鹿楓堂よついろ日和

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ときたか「今日は、皆の希望を取り入れて4色鍋にしてみました！」


『わ、凄い！！』


「「「おおー！」」」



あれから、天神さんは鹿楓堂をゆっくり満喫した後


また来ると言って帰って行った。




そして楽しみにしていた夕食タイム。



朝バラバラに分かれた好みが、一つの鍋になって食卓に登場した。




『これはテンション上がる！』


ぐれ「やっぱトマトチーズ美味そ〜」




映えでしかないその光景に、スマホで写真を撮りまくる私。



豆乳が一番と言ったけど、こうも４種類一気に出されるとどれも美味しそうで惹かれてしまう。








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『それにしても、今日はヒヤヒヤしたな〜』


スイ「え、何でAが？」


『分からないけど、スイが緊張してるの見てたら私まで…』


ぐれ「Aちゃん、隣で怖い顔してたよね」


椿「うん、鬼みたいな顔してた」


『鬼なんてそこまで言わなくてもいーじゃんか』





その時にも言ってたけど、私そんなに怖い顔してたの？



次からは気をつけよう…。




ときたか「天神さんは、スイの鹿楓堂を認めてくれたって事ですね」


スイ「それは違うよ」


『え、だって今日あんなに満足して、』


スイ「そうじゃなくて、五人の鹿楓堂でしょ？」




“五人の”なんて、あまりにも真っ直ぐ言うから聞いてるこっちが照れちゃって。




ほんと、何でそんな恥ずかしいことサラッと言えるんだろうこの人は。




ぐれ「いただきます！」


スイ「あ、ぐれくんティッシュ取って」


ぐれ「やだよ。自分で取りなよ」


スイ「じゃあ、椿く、」


椿「やだ」


スイ「まだ何も言ってないのに…ね、A」


『やあだ。コタツから出たくないし』




少し離れたところにあるから、それを取るためには寒い思いをしないといけない訳で。



せっかく温まってきたのに、出たら台無しになるじゃん。




ときたか「仕方ありませんね、私が」


椿「ときたかはいいの。いつもスイの世話焼きすぎ」


ぐれ「甘やかしちゃだめ！」


スイ「え〜、皆酷い…」






一年前の私に教えてあげたい。



一年後の貴方は、こんなにも楽しく過ごしてるって。




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