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あれから数十分経ち、私達はぐれの淹れてくれたカフェオレで一休みしていた時だった。
スイ「ただいま」
ぐれ「スイ、おかえり!」
送ってくる、と言って出たスイが帰ってきた。
『スイ、遅かったね?』
スイ「うん、実は…」
そう話し始めたのは、さっきの女子中学生がお茶屋さんの娘だった事と、そのお茶屋さんの店主に勝負を挑んできたこと。
…ん、その流れで何で勝負?
スイ「凄く良い茶葉だったからウチで出させて欲しいってお願いしたら半端もんには売れないって言われて、思わず勝負して下さいって言っちゃった」
『…あ、なるほど』
ぐれ「でもスイなら大丈夫でしょ!」
スイ「うん、自信はあるよ」
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…そう自信満々だったのはさっきまでの話。
お茶屋の店主、天神さんを外で迎えてからスイの様子がおかしい。
『…スイ、大丈夫?』
ときたか「どうかされましたか?」
スイ「天神さん、じいちゃんのお茶飲んだことあるんだって…」
スイの祖父の話は何度か聞いたことがある。
聞いた、というより彼が楽しそうに話すから。
その話からしてきっと、誰からも愛される人柄だったんだと思う。
スイ「思わず勝負なんて言っちゃったけど、じいちゃんのお茶と比べられるかと思うと…」
そっか、それで自信が無くなったのかぁ。
ぐれ「スイのお茶は世界一、いや宇宙一美味しいよ!」
椿「てかお茶がダメでも、僕の作るスイーツがあるから大丈夫でしょ。ダメ元で行きなよ」
『椿くん、素直じゃないな〜』
ときたか「私たちがいるから、大丈夫ですよ」
『うん。スイはスイだよ。自信持って、ね?』
皆、スイの淹れるお茶が大好きなんだよ。
だから、自信持ってもらわなきゃ私たちが困る。
ぐれ「ほら、早く淹れなよ!」
椿「いつまでグズグズしてんの」
『お客さん、待たせちゃうでしょ』
ときたか「お願いします」
スイ「…あーもう!どいてどいて、淹れるから!」
私たちの声が届いたのか、スイはお茶を淹れ始めた。
さっきの不安そうな顔はスッキリとしていて、今は吹っ切れたように見える。
後は、天神さん次第だ。
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しゃち(プロフ) - みたらしさん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)ドラマすごく良かったですよね〜最終回迎えてロス気味です、、応援ありがとうございます!!これからも楽しんできて頂けると嬉しいです(≧▽≦) (2022年4月8日 15時) (レス) id: 94abb641fa (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 私もドラマを見てハマりました!更新頑張って下さい! (2022年4月7日 9時) (レス) id: 122f030fb9 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ゆのん)(プロフ) - こんばんは。しゃちさんからの友達申請ありがとうございます!申請許可したので、仲良く出来たら嬉しいです!よろしくお願いします! (2022年2月11日 17時) (携帯から) (レス) id: 7d58386e1a (このIDを非表示/違反報告)
しゃち(プロフ) - 雪音(ゆのん)さん» そうなんですね、ありがとうございます!申請してみます! (2022年2月10日 18時) (レス) id: 3c2bff670d (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ゆのん)(プロフ) - 私の方からもう一度メッセージを送ってみるので通知が来たら申請の許可をお願いします。 (2022年2月10日 18時) (携帯から) (レス) id: 7d58386e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃち | 作成日時:2022年2月1日 0時