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「かーさん、ちょっと、出てくる。」


声をかけると、キッチンの方から慌てたような母親が出てきた。


「どこに!?」

「…そんな驚く?
友だちに会いに、です。」

「友だちって、潤くん?」

「…ちがう。」


俺の返事に、さらに目を丸くさせて驚くのをほっておいて、家の外に出た。
歩きながら、考える。
確かに、俺、こーゆーことなかったのかも。

友だちに会うって言っても、目の前の 家の潤くんくらいだったのかも。



相葉さんに伝えた公園はすぐそこ。

柵を通り抜け、どうしたもんかと周りを見渡していたら。


「?」


なにかの気配を感じて振り返ると同時に、目の前に黒い影が過ぎった。


「、わっ!?」
「っえぇ!?」


がし!と抱え込まれた瞬間に、すぐさま、その影が相葉さんだと悟る。

顔を覗き込んで驚く相葉さんの顔が近すぎて、心臓が痛いくらいに鳴った。

俺のそんな心境がバレちゃうんじゃないかと思ったけど、予想以上の顔の近さにびっくりしたのは相葉さんも一緒みたいで。
慌ててる姿がなんだかおかしくて、笑ってしまった。


「いくら危なくて咄嗟とはいえ、助けてくれたとはいえ、ね。
いつまで抱きしめてるつもり?
これ、女の人相手だったらたちまちお縄よ?」


冷静さを取り戻して、わざと、指摘してやる。

あわあわと離れる体温を、少し残念に感じるのは内緒にして、そばにあったベンチに座った。


「この辺はもう、住宅街なんだねー。
俺電車だから、こっちは初めて来たよ。」

「下町だよね、一軒家が多い。」

「ニノんチは?」

「ウチも一軒家。」


家を出たときはまだ明るかったのに、目に見てわかるくらいに辺りが暗くなってきて、相葉さんの姿を街灯が照らす。

冷たい風がふわりと吹くと、実はこっそり好きな、さらさらの髪の毛が揺れ動いて目で追ってしまう。

制服ではあるけれど、学校の外で見るその姿は、スラリとしてかっこいい………のは、欲目じゃないと思うんだけど。



俺に会いたくてたまんなかった、と言ってのける相葉さんの言葉に、揺れる。


…俺だって、そうだった違いない。

だって。

いま、目の前に居てくれることが嬉しい。

ひねくれてしか返事できないけど、俺も。
俺も、会いたかったと思ってたよ。

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さっちょんぬ(プロフ) - みーこさん» みーこさん、こんにちは!お言葉、ありがとうございます♪いちゃいちゃ!いちゃいちゃかー!シリアス…どんなのだろう!?(笑)みーこさんの意に添えるようなお話になるか怪しいですが、お話、考えてみまっす!ありがとうございますー! (2017年9月21日 10時) (レス) id: f21edf09fb (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - ヤダヤダヤダヤダ!もっともっともっと〜(´;ω;`) さらりとイチャイチャのお二人が!見たいんです。そんで、たまにで良いので、シリアスも…(* ̄∇ ̄)ノって、言っても貴女の造った世界。貴女の意向に従いまする (ФωФ) (2017年9月18日 10時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
さっちょんぬ(プロフ) - みーこさん» みーこさん、お返事が遅くなりすみません!お言葉、ありがとうございますー!ざっくり!?な感じでしたが、本編最後のその後のふたりをかけて、満足したわたしです。お付き合い、感謝です!返してって…奪う相葉さん、素敵ですよね…(笑) (2017年6月21日 0時) (レス) id: b8e2dfbdaa (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 再会が果たせて良かった!けど折角戻ったんだから、もう少し浸っていたい。(*´ω`*) 返してって言う相葉さん、大好きです。(ノ´∀`*) (2017年5月22日 13時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
さっちょんぬ(プロフ) - mikoさん» mikoさん(OvO)えー?どこの場面でしょう!?ここからがつっと(笑)すっ飛ばす予定ですが(笑)大丈夫かしらー!?相葉さんサイドよりにのくんサイドのほうがトキメキ感は強いつもりで書いてたり。らぶです、らぶ。 (2017年3月15日 8時) (レス) id: b8e2dfbdaa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さっちょんぬ
作成日時:2016年12月13日 15時

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