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いづみ「そんなもの使うわけないじゃないですか。邪道。怠慢。カレーに対する冒とくです」


支配人「ええ?じゃあ、どうやって作ったんですか?」


いづみ「よくぞ聞いてくれました。まずスパイスにはこだわりの……」


「始まった…」


〜〜〜〜


真澄「ごちそうさま」


綴「うまかったっす」


支配人「あ、あれ!?二人とももう食べちゃったんですか!?」


咲也「いつの間に!?」


綴「スパイス談義が長すぎ。味はおいしかったけど」


「最高記録は4時間37分」


綴「うえ……」


支配人「じゃあ、私もいただきます!」


咲也「いただきます!」


支配人「こ、これは……!」


咲也「おいしいです!オレ、こんなにおいしいカレー、生まれて初めて食べました!」


支配人「私もです」


いづみ「当然です。この配合にたどりつくまで、どれほど時間と労力を費やしたか……そもそも……」


「いづみ、そんな話してるとカレーなくなるよ」


支配人「おかわりしよう……」


綴「支配人、らっきょうないっすか」


「オレ、福神漬け欲しい」


咲也「オレもおかわりします!」


いづみ「人の話を聞きなさい!」


「スパイス話はパス」


支配人「ごちそうさまでした」


咲也「ごちそうさまでした。おいしかったです!」


綴「ごちっした」


「ごち」


真澄「毎日食べたい」


いづみ「そう?バリエーション的には365日カレーいけるけど」


綴「そ、それはちょっと……」


「カレーうどんならいいよ」


綴「もっと無理だろ!」


咲也「それにしても、こうしてみんなでごはん食べるのっていいですね」


いづみ「そうだね。にぎやかで楽しい」


支配人「昔の団員寮を思い出します。あ、そういえば初代春組の公演ビデオがあるんですけど、みんなで観ませんか?」


いづみ「いいですね」


「コーヒー飲むから淹れるけど、いる人」


咲也「じゃあオレ、手伝います!」


いづみ「私も」


真澄「じゃあ俺、アンタを見てる」


綴「見てるだけかよ!」


〜〜〜〜


初代春組の映像は、映像なのになぜか迫力というか熱気というかオーラが感じられる


(これが初代春組か……)


芝居をわかってるわけじゃないけど、この人たちがうまいのことはすぐわかる


だって、彼らが彼らに見えないときがある


完全に違う人になるときがある


すごい、と思うしかなった

・→←第1幕第3話「カレー伝説・序章」



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:とりけらとぷす | 作成日時:2021年9月8日 19時

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