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いづみ「とにかく、心配してるだろうから連絡しないと。咲也くん、連絡先を教えて」
咲也「わかりました……」
「仕事中？」
咲也「多分家にいると思います」
いづみ「わかった。電話してみるね」
いづみが電話をしている最中、ずっと暗い表情だった
「大丈夫か」
咲也「っ、Aさん、」
「親に言いたくなかった理由とか、あるの」
咲也「……はい」
咲也の家庭事情もなかなか複雑なようだ
いづみ「咲夜くん、ご家族の了承はとれたからもう大丈夫だよ」
電話も終わって、無事に許可が取れたようだ
咲也「そうですか、よかった……ありがとうございます、カントク」
いづみ「連絡は他にしなくても大丈夫？」
咲也「大丈夫です。オレ、小さい頃に両親を亡くしていて、親戚の家に居候させてもらってるんです。だから、名字が違うんです」
「……」
咲也「今の家には半年前からお世話になってるんですけど、友達の家を転々としたりしてらあんまり帰ってなくて……。自分の部屋を持つのは初めてだから、うれしいです。これからは劇団員としてがんばります」
いづみ「そうだね」
「じゃないと、この団員寮もつぶれる」
咲也「それは困ります！」
綴「俺も困る」
いづみ「じゃあ、つぶされないようにがんばろう！さ、次は真澄くん。ご家族の連絡先を教えて」
真澄「まだ付き合い始めたばっかりなのに、両親に会いたいとか……」
「そういう意味じゃない」
コイツの頭の中、ほんとにどうなってんだ
いづみ「そもそも付き合ってないから！」
真澄「ふーん。はい、連絡先。でも連絡つかないと思う」
「時間ずらした方がいいんじゃないの」
真澄「時差もあるし忙しいから、いつも捕まらない。留守電に入れとけばいい」
いづみ「時差！？海外にいらっしゃるの！？」
真澄「今はどこだったかな……忘れた」
真澄の苗字って碓氷だし、いやでも、まさかな
いづみ「とにかく電話してみよう。」
「あのさ、真澄の親って、あの碓氷？」
真澄「だったら、何？」
「それじゃあ、捕まらないかな」
いづみ「一応留守電は入れたけど、今日は帰った方がいいかもねしれないね」
「やっぱり」
コイツの家庭事情もなかなかのようだ
真澄「家に帰っても誰もいないし」
いづみ「そう？それなら、今から帰すのも心配だし、ここに泊まった方がいいかな」
それにコイツ、いづみと一緒じゃないと何するかわからないしな
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作者名：とりけらとぷす | 作成日時：2021年9月8日 19時
