プロローグ第4話「ストリートACT」 ページ13
支配人「いやー、神様幸夫様幸夫さんの娘様!まさに天の助けです。これで、劇団は救われました!さっきのあの人の顔見ました?こめかみぴくぴくしてましたよ。ぷぷぷっ」
さっきと全然態度が違う支配人にあきれてしまう
「うかれすぎ。調子乗りすぎ。うざすぎ」
いづみ「安心しきってるところ悪いんですけど、これから新入団員を見つけないと!」
支配人「え!?でも、幸夫さんのツテと虎の巻があるって……」
「え、信じてたわけ」
まさかあの行き当たりばったりの話を信じるとは
いづみ「あれは、あの場を乗り切るためのはったりです」
支配人「ええ!?」
新人「ウソだったんですか!?」
「ここにも信じてる人いた」
いづみ「そんなまっすぐな目で言われると、ちょっと胸が痛む…。あ、あれはウソというかお芝居です。ストリートACTみたいなものというか……」
支配人「そんな……それじゃあ、新しい団員は……」
「いない」
支配人「えええええ……」
新人「劇団はやっぱりつぶされちゃうんですか……?」
「そうならないために、今から探すんでしょ」
いづみ「死ぬ気でやります!」
支配人「今からなんて無理ですよ〜!」
いづみ「無理かどうかは、やってみなくちゃわからないじゃないですか!」
支配人「無理です。昔の劇団員は皆いなくなって。新しい団員も結局一人しか入らなかったし……。僕は全然人望ないし、劇団の評判も最悪だし……こんな今の劇団に入ってくれる人なんて……うじうじ」
さっきと全然態度が違う支配人にあきれてしまう
「暗すぎ。愚痴りすぎ。うざすぎ」
いづみ「私もちょっとイライラしてきた」
支配人は諦めモード全開だな…
新人「あの!」
「?」
新人「あの、オレ、何ができるかわからないけど、手伝わせてください!せっかく入った劇団をなくしたくないですし、何もしないよりはマシですよね!」
「こっちはやる気まんまん」
いづみ「ほら、この子もこう言って――ええと、キミ、名前はなんていうの?」
咲也「佐久間咲也です!花が咲くの咲也です!」
いづみ「咲也くんか。私は立花いづみ、よろしくね!」
「花牟礼A。よろしく」
咲也「よろしくお願いします!あの、二人はいとこ同士なんですね!今日はデートだったんですか?」
今まで何回もされたお決まりの質問をされてしまう
いづみと一緒にいると毎回聞かれるんだよな……
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作者名:とりけらとぷす | 作成日時:2021年9月8日 19時