その血の運命 (ページ6)

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店の出口で丸メガネをつけたダボダボの服を着た少年とすれ違った。ジャックは自然とその子の背を目で追って、失礼になってしまうとすぐに目を逸らした。しかしなぜかあの丸メガネから透けて一瞬見えた緑の瞳が頭に残った。

『、、、不思議な子だったな』と気付けば口からこぼしていた。

その後も教科書や鍋など必要なものを買い揃え、ジャックの足はペットショップで止まっていた。

『ん〜、フクロウか、、、でもなぁ、』

ジャックが渋るのには理由があった。
孤児院に行くずっと前、生まれた頃からジャックの周りには自然と動物が寄って来た。鳩にネズミ、猫、犬、鹿、などまぁほぼ全部である。
頼めばその辺の鳩やカラスに手紙を頼めるため、フクロウをわざわざ買う必要はないが、飼ってみたいという欲求の間でジャックは悩みしばらくショーウィンドウと睨めっこをして買うのをやめた。

ペットを飼わなかったジャックはそそくさとオリバンダーの店に帰って来た。が、先客がいたらしく、店に入るとギャリックさんと先刻、服屋で見かけた丸メガネの男の子がちょうど杖を選んでいた。

「おやジャック、もう帰ったのかい」

『あぁ、ただいまあっさり終わってしまったよ
あーっと、お邪魔だったかな？』

そう男の子に問いかけると
？「あ、いや、全然」
と返してくれた。

『私のことは気にせず続けてくれなんなら見学してるからさ！見てても構わない？』

「う、うん」

男の子は自信なさげではあったが頷いてくれたため見学することにした。

彼が杖に選ばれたとき、今まで見たどの光景よりも不思議でいて、ワクワクするような魔力に満ちていた。

彼の杖をギャリックさんが袋に詰めていると
男の子がこちらを振り返り

「あ、あの、君は新入生？」

『私？あぁ、そうだよ。君も？』

「うん、僕この間まで魔法のことなんか知らなかったから今でも不思議なんだ」

『ふふ、私もつい最近までマグル界に住んでたんだ。お互いまだまだ知らないことが多そうだね』

「そうなんだ、！あ、えっと君は」

『あぁ、すまないね私はジャック・オリバンダー。ジャックでいいよ』

「あ、僕はハリー・ポッターよろしくジャック！」

ジャックは少し目を見開いたが
『よろしく、仲良くしてくれると嬉しいよ』とだけ返した。
するとなぜかハリーは嬉しそうに頷き、杖を受け取って帰って行った。

その日の夜、今日は素敵な一日になったと暖かな心地で眠りについた。