その血の運命 (ページ15)

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話しているとあっという間に船着場につき、校舎に入ると新入生たちは落ち着きもなくガヤガヤとしていた。

校舎に入る頃には人の流れでハリー達と少し離れてしまった。

ハグ「マクゴナガル先生、イッチ年生を連れてきやした」

マ「ご苦労様ですハグリッド。後はこちらで引き受けます。」

マクゴナガルと呼ばれたいかにも厳格そうな魔女は、新入生に祝いの言葉と寮の説明をした。

ジャックは早く自分の寮が知りたいと思う反面、柄にもない緊張から手をぎゅっと固く握っていた。

どこの寮でも良いとは思っていたが、ロンの話からするとスリザリンに入ってしまったら孤児院育ちの自分はだいぶ浮いてしまうかもしれない。ひいてはギャリックさんや、オリバンダーという名に泥を塗ってしまうのではないかとマイナスな思考に陥っていた。

一度悪い考え方をしてしまうとどんどんその方向にいってしまうもので、ジャックはみんなが楽しそうにしている中、階段の手すりに背を預け暗い顔をしていた。

すると横から

「何しけた顔してるんだ君は」

と声がしたので、顔を向けると眩しいプラチナブロンドの髪とムスッとした整った顔が目に入った。

『やぁさっきぶり』

ジャックはいつもの調子に戻ってロンに言われた胡散臭い笑みで答えた。

マ「はっ、コロコロと器用だな君」

『なんのことやら』

ジャックは肩をオーバーにすくめて言った。

マ「何を考えてたんだ」

『え？』

マ「顔色悪いぞ」

『あー、くだらないことさ
自分の寮とか家のこととか色々グルグル考えてたら
なんだが気分が悪くなってきてね、』

マ「、、、不安なのか？」

ジャックはマルフォイが思いの外真面目な顔をして聞いてくるため目を張りつつ

『不安不安、ね。そうなのかも
　かっこ悪いねわたし。』

と自嘲して見せた。
マルフォイは「いや、別に」と短く答えた。

そのタイミングでマクゴナガル先生が戻ってきて、新入生たちは皆大広間に入っていった。
中はこの世のものとは思えない光景が広がっていて、ジャックはその景色に見惚れているとハリーと合流することができた。

ハ「ぼくどこの寮にも入れなかったらどうしよう」

『大丈夫、ハリーはきっと自分にあった素敵な寮に入れるさ。本当だよ？わたしのこう言うのって結構当たるんだ。
だからほら、笑って！』

そういいながらジャックはハリーの背を撫でた。

ハ「、うん」

しかしハリーはぎこちなく笑った。