閑談『籠鳥、雲を恋う。』 ページ4
魈への恋心が成熟して、どれほどの日が流れただろうか。
時折、あの時覗いた魈の心情が頭をよぎって変ににやけてしまい、助手にちょっと引かれる日々を過ごしている。…いや、普通に傷付くけどね？
趣味で書き殴った恋愛小説が璃月の若者に受け、続報を心待ちにされてから、尚のこと仕事が手放せなくなった。
何か勘違いされてはアレだから言わせてもらうが、決して魈への妄想を書き殴った小説ではない。なんとなく浮かんだから書いただけの話であって、魈は関係ない。断じて。
…私は誰に弁解しているのだろうか。
とはいえ、璃月は今日も穏やかに日々を過ごしている。岩王帝君の死やオセルの襲撃は少し、というかかなりの騒動になったが、それも乗り越え前に進む彼らの心意気には感服する。
私も、空やパイモンが訪れる前の単なる文字書きに戻っていた。
何気ない昼下がりから机と原稿に引っ付いて、頭に浮かんだ文字をつらつらと書き続けていく。
時折休憩を挟みながら、のんびりとお茶でも飲みながら、日向に当たってぼんやりとする毎日。
うん。特段何か刺激があるわけでもないこの何気ない日々こそ、何より愛しい。
ここ最近は、騒動ばかりで慌ただしかったけれど、やはり本質はそちら寄りなのだろう。
いつもの日常が戻ってきたことに嬉しさが増さった。
そういえば、そんないつも通りに少しだけ変化があった。
それに合わせるように、私もその日のその時間だけは仕事の手を止め、外で休息をとるようにしたのだ。
その変化とは、いわゆる。
「すまない。待たせただろう。」
落ち着く声が耳に届いて、そちらを振り返る。
黄金の瞳と明るい緑の混ざった跳ね気味の髪の少年、魈がこちらに向けて少し駆け足気味に歩を進めていた。
そう。変化とは、三日に一回のペースで魈が私に会いに来ることだ。
それもただでくる、というのではなく、何かしらの手土産を持って。
夕暮れの実やリンゴだとか、スイートフラワーや清心とか。この前結構大きめの青鷺を持ってきた時はびっくりした。
何かそれ目当てであっているような気がしてならないからやめてほしいと伝えたのだが、魈があまりにも不服そうな顔をしていたため、結局断りきれず、今も続いているという形だ。
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なぎ - ほんま神なお話！！なんかもう全てが尊い！！！一気見しました！これからも応援させていただきます！ (3月24日 9時) (
レス) @page8 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
書籍姫(プロフ) - Sukidesu…(尊さによって崩れ落ちる私の図) (11月26日 21時) (レス) @page8 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
えす氏 - ほんとに面白くて、何回も読み返しちゃいます！更新待ってます‼︎ (2022年12月23日 21時) (レス) id: 62d33eea18 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - ウﾞワﾞ…ッ!!(ｴｯてぇてぇ…！、?？)(情緒不安定)…えっ、えっ?？(てぇてぇの再確認)…ｳﾞﾜﾞｰ---ｯｯ!!!(好きですありがとうございます)(いつもてぇてぇと唐突なシリアスで心臓発作を起こしながら見てます。好きです。これからも応援してます!!長文失礼しました) (2022年11月18日 16時) (レス) @page8 id: 1aec65c647 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - キュンです、続き楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2022年11月14日 1時) (レス) @page7 id: 11d3875155 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 | 作成日時：2022年11月13日 14時
