銀河の主役は我々だ！【d!】 (ページ13)

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ズキン、ズキンと鈍く響く頭を押さえながら上体を起こす。
体にかかっていた布団もばさりと落ちた。

ぼーっとあたりを見渡す。

どうやら寝ていたようだ。

いつも通りベッドから起き上がり窓を開ける。

そのときやっと違和感に気づいた。

『なんで鉄格子が･･』

閉じ込めましたと言わんばかりに窓枠には鉄格子。

その違和感と共に脳裏にあのできごとが浮かんだ。

異様に風が強かった。
窓を閉めようとしたら
ピコがすごく鳴いて
誰かに抱きしめられて

それで…。

ぞわりと鳥肌が立ち思わずガッと鉄格子をつかむ。…が、
ビリビリッとした感覚に反射的に手を離した。

『え、は…なんで…』

恐怖、焦り、不安、
いろいろな感情が混ざり合った脳内はうまく情報が整理できなかった。

もう一度あたりをしっかりと見渡す。

知らない天井、知らない壁、知らない棚に、知らない机。

知らない部屋。

どこかもわからない部屋に一人。

体温が下がっていく気がした。

怖い。なんで？

なんで知らない場所にいるの？

なんで…

その時だった。

コンコン…

静まり返った部屋に響く軽い音。

木製のそれを叩く音は
扉をノックされたのだと理解させるのには十分すぎる。

だれ？

知らない。怖い。なんなの。

私が何をしたっていうんだよ。

溢れ出しそうになる涙を飲み込み

今、どうしたいのか
どうするべきなのかを考えた。

私は…

家に帰りたい。