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「どーする？この後」
「んー、」
お店を出た私達は、相変わらず手を繋いで暑さの残る並木道をブラブラ歩く。
「…行きたいところ、ゆうてな？」
「そうだなぁー…」
私はまだ少し明るみが残る空を見上げた。
「……海、みたいかも」
「海？」
「この時間からじゃ、無理かな？」
「んー、」
握った手を少し持ち上げてぎゅっと握ってくれた隆平君は
「ええやん！行こう？海」
出逢った頃と変わらない、優しい笑窪を浮かべて笑った。
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「うわぁ……」
「これ……やばいなぁ」
着いたのは、夜の海岸沿い。
私たちが歩く砂浜の先には、濃い群青色の空に、ぼんやりと浮かび上がる月。
そしてその月の光は
穏やかに打ち寄せる波の白さを反射して
海は…驚くほど、明るかった。
「どことなく似てるなぁ…」
「え？」
少し前をサクサク砂の音を鳴らしながら歩く隆平君が、
私の方を向かずに少しうつむき加減で
話を始めた。
「覚えてる？俺が初めてA誘った日の事」
「…ﾌﾌｯ」
覚えてるよ。
私を助けてくれた日から
隆平君は毎日のようにバイト先に顔を出してくれるようになって
人見知り甚だしい私に根気強く話しかけてくれて
10番テーブルのお友だちも一緒に
楽しい時間をいっぱい過ごして…
ある日、バイトが終わると、店先で一人
隆平君が待っていてくれた。
"……Aちゃん、一緒に来てほしいところあんねんけど"
彼の後ろについて他愛もない話をしながら歩いた浜辺。
楽しい時間はあっという間で
少しずつ群青色になっていく空も光を増す月明かりも…全く、気にならなかったっけ。
「え？うそやん！忘れたんー？」
「…んー？ﾌﾌｯ」
忘れるわけない。
時々途切れる会話に
その沈黙に
どんなにドキドキしていたか…
突然真面目な顔で見つめられて
こっちにも緊張が伝わってくるほど
"……Aちゃんが、好き、です"
って言ってくれた
その隆平君の顔が
彼を照らす月明かりが
どんなに綺麗だなって思ったか…
一生
忘れるわけないって、思ってた。
けど…
けどね？隆平君…
「…綺麗だね」
「…ホンマやね」
綺麗……涙が出るほど嬉しい。
貴方と見た景色が、こんなに素敵であることが。
繋いだ手にきゅっと力が入った
手の先だけでなく、肘の方まで絡まるように…
窮屈なくらい、くっつく
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ＳＣＣＳ(プロフ) - やっぱりココナッツさんは天才だと思いまーす！ (2019年7月6日 1時) (
レス) id: 80da970007 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ももさん» いろんな前向きワードがありますが、彼らだからこそ、その言葉の中にいろんな想いが詰め込まれてる気がして、私にはぐっとくる事が多いんです。ももさんにもこれからずっとずっとエイトのパワーが力を与えてくれますように！！(偉そうな言い方になってたらごめんなさい) (2018年9月5日 15時) (レス) id: d0c3580366 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ももさん» はじめまして！まず、このお話が大好きと言っていただけてありがとうございます！ももさんの元気の源にカケラにでもなれたなら、こんなに嬉しい事はありません！むしろありがとうございます！私も何度も彼らに助けてもらいました。前向きに、楽しんだもん勝ち、一歩先へ (2018年9月5日 15時) (レス) id: d0c3580366 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 全てを投げ出したくなる時があります。もう片方の耳も悪くなってきていて、不安で潰れそうです。でも、関ジャニ∞に元気をもらって、毎日頑張っていきたいと思います。長々とすみませんでした。これからも更新楽しみにしています。 (2018年9月5日 4時) (レス) id: 888490902b (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - フォローも自然にしてくれそうなイメージです。この小説でも、そんなふうにすべてを受け止めてくれるかんじが伝わってきて、私もいつかそんな人と巡り逢えたらなと思いました。私の病気は難聴に加えて目眩や耳鳴りがあるし、片耳なところも中途半端でそこが辛くて (2018年9月5日 4時) (レス) id: 888490902b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒカリ.こと、ココナッツ x他1人 | 作成日時：2017年7月28日 15時
