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少しの間バイクを走らせて、着いた先はツナの家だった。
ツナと雲雀が関わるということは原作の話なのだろうが、うまく思い出せない。
「風が気持ちよかったです!」
「そう。少し待ってて」
「はい!」
バイクから降りた雲雀が家の外壁を掴み、直接二階の方へ登っていく。
(あっ、思い出した。死んだふりができる人の話だ)
思い出せてすっきりしたAがうんうんと謎に頷く。そんなAの元に雲雀が戻ってきた。
「お帰りなさーい。あ、ツナ。ツナー!」
ぶんぶんと呑気に手を振るA。確かこの話は特に雲雀が誰かを咬み殺すことはなかったはずだと安心していたのだった。
「10代目! 退いてください!!」
獄寺がツナを押し退けるようにして顔を出し、ダイナマイトを投げる。
「そう死に急ぐなよ」
そう言いながら雲雀はダイナマイトを2階の部屋へと返した。
派手な爆発音に思わずAが苦い顔をする。
「ツナ大丈夫かな……」
「行くよ」
「あ、はい」
バイクに跨った雲雀の腰をまた掴む。
「まっすぐ帰るんですか?」
「どこか行くかい?」
「いいんですか? なら海に行きたいです。今年は行けなかったので」
2人はバイクで海まで行き、しばらくの間眺めてから帰る。
「ちょっとだけ遅めの昼食になっちゃいますね」
そう話すAに、雲雀は心地よさを感じていた。
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作者名:うがつ | 作成日時:2022年9月18日 16時