問７ ページ27
『わからない問題があるから来てほしい』
ツナに言われAは勉強道具とお菓子が入ったトートバッグを持ってツナの家へと向かっていた。
ここまで結構仲良くやっていたAとツナだが、場所こそ知っているものの互いの家に行ったことはなかった。
インターホンを鳴らすと家の中からドタドタと誰かが階段を降りる音が聞こえてくる。
(ツナだろうなぁ……)
扉が開くと、ツナはぱっと表情を明るくさせた。
「ごめん！ あとわざわざありがとう！ あがって」
「お邪魔します！」
家に入るなりAはキョロキョロと見渡す。
漫画で見ていたものがこんな身近に……Aは感動していた。
「階段気を付けてね」
「う、うんっ」
そう返事をするが、Aのトートバッグを掴む手には少しだけ力が入っていた。
普段はあまり見せないようなAの子供らしい一面にツナは笑いを堪えていた。
「ここがオレの部屋。散らかってるけど入って」
「うん」
ツナがドアを開けると、山本とハルが机を囲む形で座っていた。ベッドの上で寝転んでいるのは獄寺だ。
獄寺くんどうしたの？ とAはすっとぼけてみた。
「お腹痛いみたいで」
「獄寺くんお腹弱いんだね」
「そうみたい……」
「山本君こんばんは」
「ははっ、わりぃな。来てもらって！」
「ううん暇してたし、全然。そっちに可愛い女の子は？」
「はひっ！ 可愛いなんて照れちゃいます！」
「下風Aです。よろしくね」
「三浦ハルです！ ハルって呼んでください！」
「うん、ハルちゃん。それで、君は？」
Aがしゃがむと、そこにはリボーンがいた。
「んなっ、リボーン！？ お前寝たんじゃなかったのかよ！？」
「ちゃおッス」
「ちゃおッス。リボーン君っていうんだね。下風Aです。よろしくね」
「知ってるぞ」
「わぁ光栄だなぁ。それで分からない問題ってどれ？」
「そうそう、これなんだ！」
「うわっ……えぇ……」
問題を見たAが引いたような声を出す。
「Aでもわかんない？」
「あー、ちょっとだけ時間貰ってもいい？」
「うん」
Aはシャーペンを取り出してノートに問題を解き始めた。
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作者名：うがつ | 作成日時：2022年9月18日 16時
