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鯖side
今日は朝から災難だった。
下半身痛いし、朝ごはん作ってたら指切っちゃったしでいい事がなかった。
いつの間にか日は暮れていて今はもう夜の10時。
そういえば、今になって女の人の名前をようやく思い出せた。
A…さん…だった気がする。
Aさんはもう既に寝ている。
僕はまだ寝れない。この後外を巡回しなければならないから。
鯖｢…行ってきます｣
僕はAさんの頭を撫でた後外に出る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鯖｢今日も冷えてるなぁ…｣
少し厚着をして出たつもりだったがそれでも冷たい風は服をすり抜けて行く。
少し歩いた所で一人の男性が居た。
本当はこの場合問答無用で始末をするべきなんだが、Aさんのことがあって最近は｢衝動｣を抑えるようになった。
鯖｢…ここに何の用です？｣
｢あ？んだガキ。｣
よく見ると相手は僕よりも身長と体格に差があったようで僕は見下される形になる。
鯖｢僕らの敷地に何か御用でも？｣
早く帰ってくれないかな…＿
なんてことを考える。生憎長い時間我慢するのは得意じゃない。
気を抜けばすぐにでも刺せてしまう。
まぁ、まだ耐えるけど。
｢ここに一人の女が来てねぇか？｣
1人の…女…
僕はオウム返しのように呟く。
Aさんのことだろうか？
鯖｢それがどうしたんですか。｣
仮に関係者だとしてもどうしてここに｢来れているのか｣。
僕らの敷地はそう簡単に来れる場所ではないから。
僕らの暗殺だとか、ストーカーだとかじゃないと来れないようになっているはず…。
｢俺は女の父親だ。引き取りに来たんだ。｣
僕が抱いていた警戒心はMAXへ変わっていく。
僕にも分かる。昔、｢こんな｣親を持っていたから。
鯖｢そうですか。でも貴方に娘さんを渡すことは出来ません。｣
僕は『ここから早く消えろ』という気持ちも含め男に言う。
と途端に、頭に鈍痛が響く
殴られたんだとすぐに分かった。
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作者名：鯖 | 作成日時：2021年11月28日 18時
