六十四話 ページ18
残された私の話し相手はラディさんしかいなくなってしまった。
聞こえてくる会話が剣がどうの、だの妖気がどうの、だの耳慣れないものばかりで私は早々に会話に入れないことを察した。多分戦闘の話だろうなってことしか分からない。
というわけでその辺に落ちてた枝で地面にお絵かきすることにした。しゃがみ込んで適当にガリガリうさぎを描くのを同じ姿勢のラディさんがじーっと見てる。可愛いかよ。
「それは生き物ですか？」
完成したうさぎの絵を見てラディさんが興味深そうに尋ねた。
こっちには兎っていないのかな？それともただ単にラディさんが見たことないだけ？……それとも私の絵がド下手で伝わってないのか！？
「これは兎ですよ」
「兎……？角は生やさないんですか？」
「それは私の知ってる兎じゃない」
揶揄ってるのかと思ったけどきょとん、という効果音がぴったりの表情。
あー……こっちの兎って角生えてんだ……。RPGに出てくる感じのかなぁ。あれあんまり可愛くないんだよね。
「私のいた所では兎に角は生えてません。ちっちゃくて超可愛い生き物です」
「へぇ、そうなんですか。それは一度見てみたい」
「いやもうマジとんでもなく可愛いんですよ！」
楽しそうに微笑むラディさんを見たらなんか嬉しくなってしまって猫だのリスだの、私の知る限りの可愛い動物を描いた。
そして気付いたら置いてかれてた。流石にちょっと泣いた。
ーーーーー
数日後
昼食の仕込みを終えて、前髪を留めていたヘアピンを外し、一纏めにしていた髪を下ろして櫛で梳かす。お、心なしかサラサラになった。
「A様！」
「ん？」
枝毛チェックをしていると、焦った様子のリグルドが駆け寄ってきた。
「リムル様が何処にいらっしゃるかご存知ですか？」
「うーん、今日は朝から会ってないから分かんないなぁ……ごめんね」
「いえ！突然すみません！」
リグルドは丁寧に謝ると忙しなく何処かへ行ってしまった。リグルドはいつも忙しそうで大変だなぁ。どうせ暇だし、私に何か出来ないんだろうか。
「あ、すみません。リグルドがリムル探してたんですけど何かあったんですか？」
丁度近くを通ったホブゴブリンさんに尋ねてみた。上司(？)のリグルドとリムルにはタメ口なのに他の人には敬語なのちょっと変だよな、と自分で思った。
私の顔を見ると人の良い笑顔で丁寧に挨拶をして、少しだけ緊張したような顔で教えてくれた。
「リザードマンの使者が来たそうです」
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sabamisoumai052(プロフ) - Tena_unknownさん» な、なんと！そう言っていただけてとっても嬉しいです！！ありがとうございます！！（返信遅くなってすみません（土下座）） (2019年8月13日 20時) (
レス) id: 6a7e160bf4 (このIDを非表示/違反報告)
Tena_unknown(プロフ) - うわあああ！！こういうギャグっぽい転スラ小説探してたので巡り会えて幸せ…活動頑張ってください、応援してます！！！！ (2019年8月3日 1時) (レス) id: 42a710b782 (このIDを非表示/違反報告)
sabamisoumai052(プロフ) - かなとさん» 申し訳ありません、気付きませんでした。ご丁寧に教えてくださりありがとうございます！ (2019年6月11日 20時) (レス) id: 6a7e160bf4 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年6月11日 19時) (レス) id: b946a130ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイマスク | 作成日時：2019年6月11日 19時
