第54話:その息子 3 ページ5
〈side 悠〉
『…ジョ、ジョルノくん!君、まさかっ…』
ジョル「あ、ジッとしててください。」
ーズキュン!
ジョルノくんの後ろに潜む
驚いて目をつぶれば、何か変な音と感触がした。かすかに痛みを感じる。
…手首にかけられていたジョルノくんの手がパッと離された。
ジョル「はいどうぞ。綺麗に治りました。」
目を開ければ、私の小さな怪我はすっかりなくなっていた。なくなっていたというより、なぜか治っていたのだ。
それよりも、今の金色の影はもしかして……。
『ありがとう…じゃなくって!ジョ、ジョルノくん?さっきのは……!』
ジョル「ああ、こいつですか?」
『⁉』
そう言いながら自身の後ろを振り返ったジョルノくんの視線の先には、再びさっきの金色の影…いや、おそらく彼の〈スタンド〉が発現していた。
ジョル「ぼくもよく知らないんですが、最近見えるようになったんです。
〈ゴールド・エクスペリエンス〉といいます。ぼくの他にこいつが見える人はいないと思ってたんですが…
まさか、悠さんはこいつの正体がわかるんですか?」
わかるも何も、私のソレとはもう五年は一緒にいるんだ。
…そうだった。ジョルノくんだってジョースターの血を継いでいるんだ。スタンド能力に目覚めていたってなんの不思議もない。
『そ、それはだね、スタンドって言うんだけど…。』
ジョル「スタンド?こいつは一体なんなんです?父さんのことよりも、そっちのほうが面白そうだ。
悠さん、教えてください。」
『あの……話せば長くなるんだけど……。』
ジョル「構わないです。お願いします。」
あまりにゴリゴリ来るジョルノくんの圧に耐えきれず、私はポツリポツリと〈スタンド〉についての説明を始めたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジョル「へえ、こいつは戦えるんですか。」
そんな話をしてみれば、思いの外ジョルノくんは食いついてきた。
まずいぞ。私が変なことを教えたからって、この子が何か危険なことに手を出したりしちゃったら…。
ジョル「この力で、ぼくはギャングスターへの夢へと一歩近づいたってわけか…。」
『うん?』
ジョル「え?」
すっとんきょうな声を出した私を、目の前の小さな少年は不思議そうに見つめてくる。
…今…ジョルノくんの夢はギャングだとかなんとか聞こえてきたような…?
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キョウべえ(プロフ) - ピーカンパイさん» うるさくなんかないですよーっ、いつも嬉しいです!原作の花京院への罪悪感と共に書きました。すまない……。いつもありがとうございます! (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - 姉御さんさん» いつもありがとうございます!嬉しいこと言ってくれちゃって〜!です!暗チ…もっと登場させたいです…。ギアッチョの出番なんて無理矢理ねじ込みました笑 (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - ゆゆさん» いつもありがとうございます!どうか幼い時の彼にも幸せに生きていてほしいという欲望の賜物であります……! (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - Toyさん» いつもありがとうございます!暗チは…本当に素晴らしいですよね……!梅雨明けで毎日暑いですけど、お互いに生き延びましょう…。 (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
ピーカンパイ(プロフ) - 今現在私は絶滅危惧種になりそうです(?) (2020年8月11日 1時) (レス) id: e408f95724 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キョウべえ | 作成日時:2020年8月8日 6時