第50話 ページ1
〈side 悠〉
今日はイタリアに来て二日目だ。
前日はまあ大変な目に遭った。謎の男の人たちに拉致されて、ポルナレフさんの捜索は全く進まなかったのだ。
そして、今日もー…
ボイ「予言は出ませんね……。」
『ポルナレフさん、ローマにはいないんだ…。』
かの有名な
ポルナレフさんの捜索のため、エジプトから来てくれたボインゴくんと一緒にローマ市内を回っていたのだ。
『はぁ〜、収穫ゼロ！
わかったことといえば、ポルナレフさんとデーボさんがあの家の人たちと対立してるってことだけだよ。』
ボイ「ハルさん、そろそろ移動しますか？ここ周辺にはポルナレフはいないみたいですし。」
『そうだね。えーと、路地はどこに……。』
それにしても困ったな。ポルナレフさんは一体どこにいるんだろう。
承太郎さんに啖呵切った手前、このままじゃ帰りにくいんだけどな〜……。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カァー、カァー
空はすでにオレンジがかかった色合いになっていた。
イタリアのカラスは人を警戒するはずなんだけど、もしかして私に対する嫌味でやって来たんじゃないか？
そんなカラスの鳴き声が無情にもある事実を告げる。
『…二日目、終了か……。』
ボイ「結局見つかりませんでしたね…。」
散々歩き倒したので、とてつもなく太ももとふくらはぎが痛い。
しかし、その疲労の対価に見合わず、ポルナレフさんの情報は何一つ掴めなかった。
ボイ「き、今日のところは僕は家に帰ります。すみません、力になれなくて…。」
『いやいや、目星がついてないこっちが悪いんだよ。ごめんね。…本当に、一切の情報が無くて……。』
本当は、イタリアに来る前に、ある程度ポルナレフさんのいそうな場所の目星をつけておく予定だった。
けれど、あまりに彼に関する情報が無かったのだ。
電話の記録も、交通の記録も存在しない。いったいどうしてそんなことになってるの？
『ボインゴくん、送ってくよ。』
ボイ「あっ、大丈夫です。兄がすぐそこまで来てくれる予定なんです。」
いやあ、この子は本当に大きくなったなぁ。五年前は私の胸のあたりの身長だったのに。
『じゃあまたね。うちの弟と仲良くしてやってね。』
ボイ「えっ⁉あっハイ！が…頑張ります……。」
彼はマニッシュくんの暴君ぶりを知っている。
苦笑いを顔に浮かべてからこちらに手を振って、ボインゴくんは去っていったのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キョウべえ(プロフ) - ピーカンパイさん» うるさくなんかないですよーっ、いつも嬉しいです！原作の花京院への罪悪感と共に書きました。すまない……。いつもありがとうございます！ (2020年8月13日 5時) (
レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - 姉御さんさん» いつもありがとうございます！嬉しいこと言ってくれちゃって〜！です！暗チ…もっと登場させたいです…。ギアッチョの出番なんて無理矢理ねじ込みました笑 (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - ゆゆさん» いつもありがとうございます！どうか幼い時の彼にも幸せに生きていてほしいという欲望の賜物であります……！ (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - Toyさん» いつもありがとうございます！暗チは…本当に素晴らしいですよね……！梅雨明けで毎日暑いですけど、お互いに生き延びましょう…。 (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
ピーカンパイ(プロフ) - 今現在私は絶滅危惧種になりそうです(?) (2020年8月11日 1時) (レス) id: e408f95724 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：キョウべえ | 作成日時：2020年8月8日 6時
