第4話 ページ6
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『おじさん、ありがとう！』
「はいな！気をつけて帰りなよ！」
【若者よ、青春を謳歌せよ！ 第4話】
これで頼まれてたものは全部、っと……。
渡されたメモを確認して、全部買えてることにほっと息を着いた。
商店街を抜けて自宅までは少し歩くし、
まだ夕方といえど、家でお母さんも待っていることだから早く帰らなきゃ。
『あっ』
なんて気合をいれて荷物を持ち直した瞬間。
ポッケに入れていたがま口財布がするりと落ちてしまい、
あろう事か落ちた衝撃で口が空き、その中から勢いよく転がりだす小銭達の姿。
な、な、なんてこったーーー！
『わわわ、こ、小銭！』
慌てて荷物を地面に置き、ころころ転がる小銭を追いかける。
こういう時に限って！！結構転がる小銭！！
なぜじゃ！！
『ってえぇい！！』
やっと追いついた小銭を足で踏みつける。
…ちょっと勢いつけ過ぎて足が痛いとかそんな…。
かなり追いかけた小銭を掴み、とぼとぼと元の位置に帰ると残りの小銭達も拾っていく。
……じ、地味に取りにくいんだよなぁこういう地面に落ちた小銭……。
「ーー、おい｣
『！』
小銭に目を向ける私の視界に飛び込んだのは、立派な大きい黒の革靴。
低く私を呼びかける声に恐る恐るゆっくりと顔を上げると……
お、おっきい…… ！
ガタイのいいお兄さんが目の前に立っていて私は目を丸める。
見たことがある灰色の長い学ランにぴっちりと上げられた髪の毛。
片手はポッケ、もう片方に小銭。
ーーーこ、小銭？
「ん」
『え？』
ぬっと差し出された手に慌てて手を差し出す。
ころりと落とされたのは、五円玉。
「…………」
『わ！わ！ちょ、ちょっと待ってください！』
くるりと無言で背を向けた大きな彼に慌てて声をかける。
声に反応した彼は少しだけ振り返ってくれた。
『あの…ありがとうございます……！』
へらりとわらって礼をする。
頭をあげれて彼を見れば、少しだけ驚いたようなそんな顔をしていた。
『で、では！』
小銭をぶちまけた恥ずかしはもある私は頭を下げ、足早に歩き出す。
…なんかちょっと嫌な日かと思ったけど、思い返せばいい日なのかも。
今朝輝いていた虹を思い出し、笑みがこぼれる。
そうして、私は真っ直ぐに家に向かったのだった。
次回→
素敵な青い春沢山書けるといいな|´-`)
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麻衣(プロフ) - 更新頑張って下さい！続き気になります！ (2021年5月29日 19時) (
レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - 名前変換して読みたいです (2021年5月29日 16時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き！！(プロフ) - 続きがとても気になります！！更新頑張ってください！！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
水戸(プロフ) - エヌさん» コメントありがとうございますm(*_ _)mべりーぐっと！嬉しいです(つω`*）とても励みになりました、ありがとうございます！ (2018年12月19日 0時) (レス) id: 71526eaf36 (このIDを非表示/違反報告)
エヌ - べりーぐっとすぎます。更新頑張ってください！楽しみにしてます (2018年12月18日 20時) (レス) id: 22eb4ac618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水戸 | 作成日時：2018年12月17日 22時
