2年1組正門先輩 (ページ21)

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｢髪の毛乾かしていきます？｣

正｢んー、雨も全然止まないし

そうさせて貰おうかな｣

ドライヤーで髪を乾かす先輩

やっぱり近くで見るとイケメンだなぁ…

正｢…A？どしたん笑

俺の顔なんかついてる？笑｣

｢いや、なんでもないです笑｣

ちょっとずつ雨が止み始めて

雨雲レーダーを見ても

紫の雲はこの辺を通り過ぎたらしい

正｢ほんとにお世話になりました

服とか明日お返しします｣

｢こちらこそ、学ラン乾かしたら明日返します｣

正｢2の1で待ってていい？｣

｢朝休み2の1まで届けに行きますね｣

マ｢この傘もう使ってないから

良かったら持って行って？｣

正｢せっかく着替えも貸してもらいましたし…

傘もお言葉に甘えてお借りします｣

｢それはもう捨てるなり

何なりしちゃってください笑｣

正｢いやいや笑明日乾いたら返します！

何から何まで本当にありがとうございました｣

｢こちらこそ本当にありがとうございました

明日の練習って17時まででしたっけ？｣

正｢いや、明日は15時のはず｣

｢了解です、ありがとうございます｣

パラパラ雨になった頃に

傘とカバンを持った正門先輩が帰った後

正:今日はほんまにありがとう

正:明日2の1で待ってます

結子にいつもより早く登校することを伝えて

明日提出だったプリントを終わらせる

いつもは嫌で憂鬱なはずの始業式だけど

朝から先輩に会えるのは少し楽しみ

｢明日いつもより10分早く家出るね｣

マ｢はーいおやすみなさい｣

｢おやすみー｣

先輩のまだ少し湿った学ランを

ドライヤーで高速で乾かして

シワにならないようにハンガーにかける

｢先輩の学ランいい匂い…｣

自分がやばいやつになっている気がして

学ランをドアの取っ手に引っ掛けて

慌ててベッドに潜り込んだ