最初で最後の禁忌 ページ12
ー7WESTでの活動はどうだった?
「楽しさ半面、1人の気楽具合を知ってしまってる以上苦しいところもありました。1人って自分がしたいことをあらかたできるんですよ。でもユニットになったら違うから。どう折り合いをつけていくかが難しかったです。」
ーそれでも活動を続けて知らされたのは5人でのデビュー。どう思った?
「まじか、って頭真っ白になりました。1番怖かったのは私がいるのに神ちゃんがいなかったこと。神ちゃんがいてくれたからこそここまでこれたのにおらんのは無理やって思いましたね。隣で望は号泣してるし。この世の終わりかと思いましたよ。」
ー中間くんが西垣さんが1番最初に動いたって言ってたよ。
「あ、私が1番やったんや。でもまあ、そうですよね。何の根拠もないのに望に何とかするって啖呵切ってますからね。終わって速攻で流星に電話かけて入りたいって気持ち聞いて即行動に移しました。」
ー藤井くんだけ?
「はい。神ちゃんは周りを俯瞰で見ようとして絶対に前に出てこようとしなかったからとりあえず流星に気持ちを聞いて。入りたいって聞いたからそんなん動くしかないって思いましたね。あけおめコンあるのに練習なんかほったらかしにしてずっとジャニーさんに電話かけて。“Youしつこいよ！”って怒られたりもしたんですけど“しつこくせな取り合ってくれへんの誰やねん！”ってキレ返して。」
ーそして、禁忌を犯した。
「そう。“どうやったら7人でデビューできるんや”って。言いました。ジャニーさんに。」
ーなんて言われたの?
「最初は息をのむ声が聞こえて。実際はもっと短かったかもしれないけど1分くらい静かになって。そのあとに低い声で“メンバーは。”って言われました。」
ーその時に答えたのは?
「もちろん、私以外の7人です。ジャニーさんには“本気？”って言われて。その時に自分の気持ちを全部吐き出しましたね。“私はデビューできるほど価値のある人間じゃない。対してあの3人はどうか。デビューするべくして入ってきた人らやと思う。やからこそ7人の姿が見たいし、7人の歌ってる曲を聴きたい。”って。」
ージャニーさんの返答は?
「“検討するよ。”の一言でした。」
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作者名：える | 作成日時：2022年7月28日 15時
