エンターテイン ページ36
「お待たせ」
「♠」
ぐ、と伸びをしてAはヒソカの前に進み出る。ヒソカはにこ、と笑った。
「あのさ、先に頼んでおきたいんだけど――」
「先に頼んでおきたいんだけど、真剣に
「……えー」
先手を取られてAは不平を漏らした。手加減して、と言うつもりだったのに。
「
これ、と指先で振り回すのは着色料満載の
念を使ってはいけない、というルールはない。たとえAが却下しても、ヒソカは問答無用で襲いかかることができる。
その場合Aが降参というカードを切っても、既に合格したヒソカは人を殺すことが可能だ。
これはAに不利な交渉だ。彼が下手に出ているのは、単に彼女が気に入られているからに過ぎない。
「……体術だけの勝負じゃダメ？」
≪
「ンー♥」
ヒソカは考える素振りを見せた。非念能力者の前での念行使に少しは思うところがあるらしい。
「でもほら、キミって
「どうしよう、単純をセレクトしないところに気遣いを感じてしまった」
強化系は単純一途、ヒソカによる無根拠と偏見に基づいた系統別性格診断の話である。
「
「冗談キツい」
「
Aの体格が訓練量と力に比べてかなり細いのは事実である。細いのは。
「……じゃあ基本の四つと
「OK♣」
「……えーと、あの、よろしいですか？」
審判が恐る恐る訊ねてきた。ちょっと申し訳ない。
周囲があのヒソカとまともに会話を交わしている、みたいにざわめいているが、気にしたら負けだ。
「はい、お待たせしました」
Aは軽く跳ねて全身の筋肉にエンジンをかける。ヒソカは腰を僅かに落として半身になった。
あのヒソカに構えさせた、とまたざわざわするが、気にしないったらしない。
「第二試合、A VS ヒソカ！
――始め！！」
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海野(プロフ) - sakuさん» そのとおりですね。指摘ありがとうございます、記述を訂正しました。 (2019年4月9日 8時) (
レス) id: 542ac62a81 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - すみません。ページ12で『白日の詐欺師』にも隠は効くっていうの、そもそもの能力発動条件をクリア出来てないんじゃないでしょうか？纏以外使えないという条件でしたよね？間違ってたらすみません！ (2019年4月7日 12時) (レス) id: 7af2b9ccfb (このIDを非表示/違反報告)
海野(プロフ) - sakuさん» コメントありがとうございます。心外ピエロの作者と個人的に交流があるのですが、sakuさんがどちらにもコメントをくださっていてびっくりだねという話をちょうどしておりました。いいですよね。続編も続けられるよう頑張ります！ (2019年2月3日 8時) (レス) id: 2600401e00 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - 心外ピエロ私もよんでるんですが…いいですよね！あと、更新お疲れ様です。相変わらずとても面白かったです。 (2019年2月2日 22時) (レス) id: ee214ae639 (このIDを非表示/違反報告)
海野(プロフ) - 操菜 荘椏さん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2019年2月2日 19時) (レス) id: 2600401e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海野 | 作成日時：2019年1月16日 13時
