３ ページ12
「いやあ、いい玩具見つけちゃった♠」
ヒソカがレオリオを担いで近づいてくる――満面の笑みがとても気持ち悪い。
未だに姿を消しているAに迷いなく寄ってくるのは、単純にヒソカが今最高にハイだからだ。
Aの≪
だというのにこの男凝の気配さえないのである。規格外め。
「……玩具にしたら壊れちゃうよ、まだ小さいんだから」
「もちろん熟すまで待つさ♣」
だから「合格」を言い渡したのだろう。
Aは溜息をついて、完全には幻影を解かないまま姿を表した。少し上にあるヒソカの顔を半眼で見つめる。
「……楽しかった？」
「そりゃあもう♦」
「あっそう」
そっけなく言ってAは踵を返した。ヒソカに入った無線――イルミの声だった――によればもうすぐ二次試験が始まるらしい。ヒソカは置いて急ごう。
駆け出しかけた背中に、突如のっしと重みがかかった。
振り返るとヒソカがレオリオを背中に積んでいた。
「……なに？」
「ボクも乗せてって♥」
「やだやだ……うぇ」
見えないはずの腰を掴んで引き戻されてしまった。抱き寄せるとかそういうレベルではない。指が纏を突き破って食い込んでいる。痛い。喰い千切ってやろうか。
「いいじゃないか、もう周りに誰もいないし♠ というか早くしないとゴンが来るよ？」
「〜〜〜振り落とされても知らないからね！」
仮にも女性にデカい成人男性二人も乗せるとか気遣いが足りない。
腹が立ったAはヒソカが飛び乗るか飛び乗らないかのタイミングで駆け出した。三歩目からトップスピードである。手加減などしない。
「おお、速い♣」
余裕っぷりにさらに腹が立ったのでAの脚はさらに速くなった。
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海野(プロフ) - sakuさん» そのとおりですね。指摘ありがとうございます、記述を訂正しました。 (2019年4月9日 8時) (
レス) id: 542ac62a81 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - すみません。ページ12で『白日の詐欺師』にも隠は効くっていうの、そもそもの能力発動条件をクリア出来てないんじゃないでしょうか？纏以外使えないという条件でしたよね？間違ってたらすみません！ (2019年4月7日 12時) (レス) id: 7af2b9ccfb (このIDを非表示/違反報告)
海野(プロフ) - sakuさん» コメントありがとうございます。心外ピエロの作者と個人的に交流があるのですが、sakuさんがどちらにもコメントをくださっていてびっくりだねという話をちょうどしておりました。いいですよね。続編も続けられるよう頑張ります！ (2019年2月3日 8時) (レス) id: 2600401e00 (このIDを非表示/違反報告)
saku(プロフ) - 心外ピエロ私もよんでるんですが…いいですよね！あと、更新お疲れ様です。相変わらずとても面白かったです。 (2019年2月2日 22時) (レス) id: ee214ae639 (このIDを非表示/違反報告)
海野(プロフ) - 操菜 荘椏さん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2019年2月2日 19時) (レス) id: 2600401e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海野 | 作成日時：2019年1月16日 13時
