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「……くん!臣くん!起きてくださいっス!臣クン!!!」
朝目覚めて、最初に聞こえたのは太一のヒステリックな声だった。うっすらと目を開け、時計を見ると午前5時半。6時にかけられた目覚まし時計はまだ静かに時を刻んでいた。
「…どうした、太一…まだ5時半だぞ…」
「Aちゃんが!!!」
太一の泣きそうな顔に、目が覚めた。
Aが?Aがどうした?
たった数ヶ月で異常に反応するようになってしまったその名前に飛び起きた。
「とっ、とりあえず来てくださいっス!!!」
ロフトベットを軽々と飛び降りた太一に続いてハシゴを降り、駆け足で部屋を出た。
「…っ、な、何…だ、これ…」
いつも広がっている青々とした芝生がない。続々と集まってくる団員の足元に広がっているのは緑ではなく、気味が悪いほどの白だった。
中庭の中央、すでに集まっている団員をかき分けて輪の中を覗く。
「A……!?」
監督に体を揺さぶられながら、青白い顔で倒れているのは、紛れもなく俺がずっと好きだった人、寮を去る今日こそ気持ちを伝えようと思っていた人。
Aだった。
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昴(プロフ) - 久しぶりに号泣しながら読んでしまった夢小説でした。臣くんが大好きな夢女子なのですが本当に素敵な作品でした…!!! (2018年10月23日 3時) (レス) id: 3439a22a83 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜れもん(プロフ) - 久しぶりに神小説に出会いました。臣くん激推しとしてはもうキュンキュンが止まりませんでした。素敵な小説をありがとうございます。 (2018年9月2日 10時) (レス) id: 4ab99102e5 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても素敵な作品でした。キャラに違和感を感じることもなく、お話もとても面白くて、読みふけってしまいました笑臣くんの作品は少ないのでとても感謝です!ミカエルのお話も楽しみです!素敵な作品をありがとうございます文字数が足りません (2017年12月2日 12時) (レス) id: da1c726ffb (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも楽しみに見ていました!最高でした!!!次回作もとても楽しみです応援しています!花吐く蕾に出会えて良かったです!!!終わってしまったかと思うと寂しいです、 素敵な作品をありがとうございました!!!!!! (2017年7月1日 12時) (レス) id: 6cf0ec161e (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - はじめまして! 完結おめでとうございます!!次の作品もとっても楽しみです…!応援してます!!!!素敵な作品をありがとうございました!! (2017年7月1日 10時) (レス) id: 408fdb951b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくの | 作者ホームページ:https://touch.pixiv.net/member.php?id=16336410
作成日時:2017年6月8日 22時