伏黒くん、愛が重いです【呪術廻戦】

夢の中の彼 ページ16

あたふたとしていると、突然何かが光ったのが見えた。



あれは…私のスマホの画面だ。



スマホに近寄り手に取ってみると、野薔薇ちゃんからメッセージが届いていた。





野《先輩起きました？先輩と伏黒が映画の途中で寝落ちしたんで、私と虎杖で2人をベッドの上に運んでおきました♪》



そしてその次に
野薔薇ちゃんと虎杖くんは私たちをベッドに運んだ後そのまま各自の部屋に帰ったという趣旨のメッセージが来ていた。



なるほど、私が自ら伏黒くんのベッドで寝てしまったという訳じゃないのか。


わざわざベッドの上に運んでくれた2人にとても申し訳なく思ってしまう。いやでも起こしてくれれば良かったのに…。とりあえず、後で直接お礼を言おう。



違うそれより何より問題なのが、本人の許可を取らず勝手に伏黒くんの部屋に泊まってしまったこと。しかも同じベッドで寝てしまった。不本意とはいえ大失態を犯したのだ。




『どうしよう…。』



伏黒くんはまだベッドの上で眠っている。



どうするべきだろう。起こさずに無言で部屋を出てしまうのも流石にマズい。ここは本人を起こして、ドン引きされる覚悟で正直に謝るのが1番だろう。




『……あの、伏黒くん。』



伏黒くんに近寄り声をかけてみると、目は開けないもののモゾモゾと少し体を動かした。



『えーっと、伏黒くん、』

伏「……ん…。」

『！！…あ、あの……！？』

伏「ん…しょうが…焼き…。」

『しょうが焼き…ちょっと待って伏黒くん！？』




なんと、目を瞑ったままの伏黒くんに私の首を両手で掴まれてしまった。しかもしょうが焼きって何？もしかして夢を見てる？もしかして私の首をしょうが焼きだと勘違いしてる！？


待って笑えないんだけどこれどうしよう！！



『待って伏黒くん私の首だから！しょうが焼きじゃないから！』

伏「………。」



聞こえているはずはない。夢を見ているのだから。




『ダメダメちょっっと…！？違うしょうが焼きじゃない！！』



私が振り払おうとしてる間にも伏黒くんは口を大きく開け＿＿＿＿







ガブッッ







『いっっっっったあい！！！！』

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