One Kiss (ページ16)

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撮影中ページ16

カメラの前に立つと彼らは途端にアイドルの顔へと変わる。

ふとした時にさっきまであんなに騒いで、素で話してたのにと思い可笑しくなる時もあったり、なかったり。

そんな事を思いながら撮影風景を見てると

美｢Aさん、私今度、玉森さんとご飯行くことになりました！2人がよかったんですけど…2人は嫌だって言われたんですよね…｣

そんな事をいきなり言うから驚きを隠せないし、何故そんなことを言うのかもわからない。

あ｢そうなんだね。でもご飯誘ってもらえたなら良かったじゃん。2人じゃなくても楽しんでおいでよ！｣

思ってもないことを言ってて心が少し痛む

美｢あれ？聞いてないですか？ご飯誘ったのは私で、ご飯行くならAもいい？って聞いてきたんですよ？玉森さん。理由を聞いたら病み上がりだし、今まで頑張ってたから美味いもの食べさせてあげたいし。って言ってました。それに近くに居た藤ヶ谷さんが俺も一緒に行っていい？って言ってたから4人で行くんですよ！｣

これまた驚きの発言をした美帆ちゃん。

玉森さんの事が好きであろう美帆ちゃん。きっと私と玉森さんの仲が友達以上恋人未満な関係なのもとっくに気付いてるはず。

そして何かあった時の為に、太輔くんは行くと言ってくれたのだろう。

ありがたいけれど、私にとっては地獄だよね。
行く意味あるのかな？

玉森さんの気持ちは素直に嬉しかったし、そんな事を思ってくれたなんて知らなかったから感動した。

何かあれば太輔くんに助け舟を出して、帰れるだろうし…美味しいもの食べれるならご飯を楽しめばいいし。

変に断ったら後からまた面倒くさいことになるだろうし…とりあえず行ってご飯食べて早々に帰る！
これで行こう！

と、私の中で密かに早く帰る術を考えていた。