My Fancy ！

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"じゃ、来週な"






今にも落ちてきそうな曇り空

蒸し蒸しとした梅雨時の湿気

今朝来た女子特有の月のもの

連日の残業と寝不足で

それでなくても貧血気味の重い身体



そんな生憎な１日の始まりに

彼から届いた、そんなメッセージ。



だけど、なんてことはない。

そもそも、"今日、きちゃったから出来ないよ"…と伝えたのは私なのだから。



何も期待していないし

何も望んでいない。

だからそんな返事も

あ、そうですか、って感じ。



"わかった"



とだけ返信していつも通り仕事に向かう。

そんな、生憎な体調の1日の始まり。







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鈍い痛みを鎮痛剤で誤魔化してデスクに着いて淡々と仕事をこなす。



だけど、いつもよりイライラしている。



ジメジメとした湿気のせい。

この体調と鉄分不足のせい。

もしかしたら、カルシウムも足りてないのかもしれない。

それから…



目の前で俯く仕事の出来ない部下のせい。









『ねえ、これ何度目？どうやったらこんな計算になるわけ？』


「申し訳ありません。」


『数字、読めないんだっけ？』


「いえ、」


『じゃあどうしてこうなるの？パソコン、壊れてるの？』


「いえ…」


『はぁーー。……もういいよ。私がやるから』


「あの、お手数お掛けすることになって本当に申し訳ありません。」


『…お手数？？…大丈夫です。こんなくだらない計算、一瞬で出来るので。一緒にしないで下さい』









前に重ねられた手を震わせ涙を浮かべる女の子。



ああ、本当に煩わしい。









『…はぁ。……もうお昼行っていいよ。目の前で泣かれるのはほんとに嫌いなの。』


「………本当に申し訳ありません。失礼します。」








鼻をすすりながら"お先です"ってオフィスを出ていく彼女




…はぁ、

だめだ。




今日は特に人が嫌い。








『みんなも、もういいよ？お昼行ってください。』









一刻も早く一人になりたかった。









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