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朝のミーティングが終わった途端、
彼女の凄さを実感することになる。
デスクに向かう彼女の纏う空気は鋭くて
簡単に話しかけられる雰囲気ではない。
"わからないことは何でも聞いてください"
なんてニッコリ笑った数分前の彼女の言葉は完全に社交辞令なのだと悟る。
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あっという間にお昼の時間になって、チームの同僚に昼飯に誘われた。
Aさんは相変わらずの雰囲気で、一応声をかけるけど
当たり前のように誘いを断って、数枚の万札を同僚に差し出した。
同僚は当たり前のようにそれを受け取ってお礼を言う。
良いのかな、なんてぼーっとしていると背中を押され、彼らと一緒に早速さと部屋を出た。
『Aさん、ほんとにいいの?』
「あー、うん。今日はいいね…お前見ただろ?Aさんがニコって笑ったの」
『うん?』
「あのニコ、は"放っておいて"のサイン!覚えておいた方いいよ、絶対!!」
『…そうなの?』
「そ、空気読めないと此処では生き残れないよ?」
『え、生き残れないって…?』
「私たちが言うのもなんだけど、Aチームって此処の部の中でも指折りの精鋭チームだからね〜」
「Aさんは特に厳しい人だからさー、無能だと思ったら即刻切られるよ」
親指で首に線を引く同僚。
『き、切られる?』
「ははは!…そうそう、"異動したいんですか?"はもう口癖だしね」
「すっげー笑ってない目で笑ってね」
「次の人事で異動になるやつ、本当にいるからね?」
「最短だと1ヶ月!」
「いたいた〜、1ヶ月くん!あははっ」
『……容赦ないんすね』
当たり前のように厳しい環境に適応している同僚に
俺はこの先大丈夫かな、なんてゴクリと唾を飲んだ。
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ayuha(プロフ) - 涼杜兄妹さん» やった!また頭抱えてもらえた!笑、パート2の岸くん&主人公ちゃんにも興奮しちゃって下さい( ´ ▽ ` ) (2020年8月17日 7時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - みなこさん» ありがとうございます( ´ ▽ ` )お待たせしました!いい子な岸くん、大好きです( ´ ▽ ` )パート2でもいい子発揮してくれると思います♪ (2020年8月17日 7時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - うわぁー、うわぁー!!興奮がすごいです!!今回も思わず頭を抱えました!(笑)はぁー、岸くん好きすぎます!ayuhaさんこ書く岸くんがドンピシャでだいすきです!続きも楽しみにしています♪ (2020年8月16日 1時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - 更新お待ちしてました、急展開ですね!岸くんいい子…この後の主人公ちゃんの反応が楽しみです! (2020年8月15日 15時) (レス) id: 4ba1728e1f (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - しぃ。さん» はじめまして♪嬉しいお言葉ありがとうございます( ^ω^ )続きお待たせしました!!今日はたくさん寝て下さい♪笑 (2020年8月15日 15時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayuha | 作成日時:2020年7月31日 19時