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"Aが。俺の知らない顔すんのはお前のせいなのかって聞いてんの。"
圧をかけたつもりだった。
あいつはお前みたいなのが
手を出していい女じゃねぇんだよって
釘を刺すつもりだった。
だけど
「……だったら、嬉しいっすけど…。…どうなんでしょうね。」
自信なさげに目を伏せて
それでも微かに口角を上げた岸は
Aへの想いに溢れていた。
脅すような俺の視線も、態度も
全然、意味なくて。
ちっとも揺らがなくて。
あいつのことを普通の女だと言い張る。
それも、とても愛おしそうに。
簡単にあんな噂を流される様な
隙だらけの、ただのバカだと思っていたのに。
"めっちゃくちゃ好きっす！！"…って
目ぇキラキラさせて。
熱くて、煩くて。
間違いなく、Aの嫌いなタイプの男。
そのはずなのに。そのはずだったのに。
ほんと、意味わかんねぇ。
接待帰りのタクシーの中。
さっきの岸とのやりとりと、その向こう側に見えた
俺の知らないAの姿がチラついて
頭の中を覆い尽くして
どうしようもない。
『…なぁ……A。岸とマジで付き合ってんの？』
「…えっ、今っすか！？」
抱えきれなくて、吐き出した心の底の一部分。
スマホを弄っていた永瀬は半笑いに俺を見る。
『…だってAが部下に目ぇ付けるとか夢にも思わねぇじゃん。…まだ信じらんねーし。』
「ははっ！確かにね〜」
『…………はぁ。』
「まぁでも、大丈夫っすよ！今回は。」
『ん？』
「心配なんでしょ？風磨くん、なんだかんだAさんのこと、大事にしてますもんね？」
『…………なんだかんだ？』
「…え？」
『……あー……そう。……俺ってその程度な感じね』
なんか、痛くて。
ひきつる顔を見られまいと
堪らず窓の外に目を向けた。
「………風磨くん？、………え。………えっ？？」
『……俺さー何の為にアメリカ行ったんだろ。』
「出世でしょ？出世したいって言うてたやん」
『………まあ…そうなんだけど。………はぁ…。』
「………Aさんが…そういう人…好き…やから。
……………とか？」
『……………。』
「……………。」
『……………。』
「……………ガチか。」
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望(プロフ) - はじめまして！完結になってますが、続きがめっちゃ気になります！ (2022年3月29日 23時) (
レス) @page50 id: 2c8d55c3a5 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - おぉ！風磨くんが壁にぶち当たっている！策士かと思いきや初歩的なアピールをする風磨かわいい！それに気付いちゃう岸くんも最高！2人の時間を過ごせたことや、キスでいい気分になっちゃったり主人公ちゃんのペースに引き込まれる岸くん可愛すぎます！ayuhaさん天才！ (2021年3月28日 1時) (レス) id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ご期待に添えてよかった♪風磨くん…当て馬のようになってしまった…だいすきなのに。でもなんか報われない哀愁ある感じがまたカッコいいと思うんですよ。ぐふ。っていう妄想を繰り返してます。あ、だからちっとも甘々に辿りつかないんだw (2021年3月27日 17時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - ayuhaさん！このお話読んであちらのお話めっちゃ期待してました！！（笑）久々の甘々展開ありがとうございます！ご褒美をもらえたみたいで尻尾ブンブン振って喜んでます！風磨、岸くんのスイッチ押してくれてありがと！そしてもっと甘々へ導いておくれ！！← (2021年3月27日 10時) (レス) id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - ゆうゆうさん» こんにちは！裏話はR18指定なのでリンクは貼れないのですよ…マイページの設定からそういう設定が出来ていれば作品一覧に出てくると思います(^^)一応、大人向けなのでご注意下さいね(^^) (2021年3月25日 9時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayuha
| 作成日時：2020年12月28日 10時
