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SHO side 『』
.
やってしまった。
最悪だ。
Aが浮気してるなんて
そんなこと、本当は思ってない。
だけど
俺が怒ってるって
機嫌が悪いって
わかっているのに
帰るとか言うから、ムキになった。
俺を放っておくなんてあり得ない。
要は、もっと慌てて欲しかった。
構って欲しかったんだ。
俺にドキドキしてソワソワして
頭の中、俺のことでいっぱいになればいいのに。
もう今日はバイバイとか。
せっかく会えたのに
なんでAは平気なの?
__ 俺のこと、そんな好きじゃないのかな。
なんて、こんなことばっかり考えて
今の俺、めっちゃダサいよね、
はぁ…。ほんとに嫌われる前に
今日は帰したほうがいいのかな。
Aのマンション方面へ戻ろうかと考えていたとき
Aの手が、そっと俺の太腿に置かれた。
.
「…紫耀、くん?
私、紫耀くんが好きだよ。
ほんとに好き。
ずっと、紫耀くんだけだよ?」
ー 。
不安とイライラと罪悪感でガチガチだった心が解けていく。
ハンドルを握り替えて、空いた方をその手に重ねると
ぎゅっと握り返される。
あーあ。
Aはなんでそんなに余裕なの?
大人なの?って怒ってたのに
その余裕にいつも助けられちゃうんだよな。
『…ごめん。酷いこと言った。』
「ううん。大丈夫。
紫耀くん、疲れてるんでしょ?
なのに迎えにまで来て貰っちゃって、ごめんね?」
『…ねえ、Aは俺に会いたかった?
会えるの、楽しみにしてた?』
「してたよ? あ、寝る前はさ、ネットで紫耀くんの動画とか探して見るの。
で、会いたいなーって考えるし!」
.
『えっそうなの!?
…なにそれ、やばいじゃん。』
そうなんだ、俺のこと、見ててくれたんだ。
舞い上がる心。
上がる口角。
単純だな。俺、
「ふふっ。
しょおくんが頑張ってるから
私も頑張ろうって思うの。
…だから、紫耀くんしか見てないよ?」
俺を見つめて、フワリと笑う彼女。
.
.
…あのさ、Aちゃん?
そんな笑顔でそんなこと言われたら
俺、もう罪悪感しかないんですけど…
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ayuha(プロフ) - Ririさん» ありがとうございます^ ^ 続編もよろしくお願いします^ ^ (2020年4月15日 2時) (レス) id: 440601f2ea (このIDを非表示/違反報告)
Riri(プロフ) - 楽しく読んでました!続き楽しみにしてます! (2020年4月13日 19時) (レス) id: f428253083 (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - スマイルさん» わあ!嬉しいお言葉ありがとうございます^ ^ 今後も好きなお話でいさせてもらえるよう頑張ります! (2020年4月12日 22時) (レス) id: 440601f2ea (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - Azukiさん» そんなに褒めて頂いて嬉しい限りです!ありがとうございます^ ^次からの更新、ちょっと緊張しますが笑、楽しんでもらえるよう頑張ります (2020年4月12日 21時) (レス) id: 440601f2ea (このIDを非表示/違反報告)
スマイル - 【キミのchudoku】に凄くハマって、こちらの作品も読ませていただいてます!今一番大好きな作品です!!言葉の言い回しや設定など全てが完璧で……!すごいと思います☆更新頑張ってください! (2020年4月12日 18時) (レス) id: fa4e9d81aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayuha | 作成日時:2020年4月1日 21時