sweet sweet sweet 2

a little bit＜2＞ ページ41

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「増田さーん？来たよ」



インターホンを押すとロックが解除される。
勝手知ったる増田家。
廊下を歩き、リビングの扉を開けるけど
そこには小さい男の子がいるだけだった。



「……あれ、キミだぁれ？増田さんは？」

「てごち。おれ。たたった」

「は？」

「たたった！」




いやいやいやいやいや。
待て待て待て待て。
たたったって、増田さんが小さい頃……
自分の名前きちんと言えなくて…。
え、じゃぁ何か？
この子が、増田さん……？！



「ま、すだ…さん、なの？」

「うぇーん！てごちー！」



俺が自分のことを認識して安心したのか
ポロポロと涙を流して抱きついてくる。



「え、え、てか、なんで？！」

「おきたやね、ちっちゃくなってやの！」

「なるほどなるほど」

「てごちぃ……、たぁ、こやい……」



どーすっかな。
これはこれでめちゃくちゃ可愛いけど。
とりあえず、俺ん家に連れてくか。



「ね、ますださん？」

「や！たぁ、なの！」

「たぁか」

「あい」




タカ呼びすると、満足そうに返事が返ってくる。
さっきまで愚図ってたのに。
ヤバいな。マジで可愛いわ。



「1人じゃ危ないから、俺ん家 行こ？」

「てごちの、おうち？」

「そ」

「いい、の？」

「いいよ。たかだもん」

「あーと！てごち、しゅき！」



いつもの増田さんからは想像もつなかいほど
かわいらしい言動にメロメロになりそ。
問題は山積みだけど、パパになったつもりで
面倒みますか。



「じゃ、行こっか。エマもいるよ？」

「えまといっぱいあちょぶ！」

「ん、そーしな」




小さくなった身体をひょいと片手で抱っこして
俺は自分のマンションへ戻った。








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