sweet sweet sweet 2

happy anniversary ページ37

増田side


「ほんっと、楽しかったよね」

「うん。楽しかった」



日曜日の昼下がり。
朝からの生放送を終えて帰宅した俺は
ソファで手越に膝枕をしながら
15周年ライブの映像を見ている。
もうあれから1年以上経ったんだ。
スタジアムでのライブは、本当に楽しかったし
心から幸せだった。
だからずっとニコニコしていたのを覚えている。
当たり前だけど、それがバッチリ映像として残っているのだ。



「ここ！この顔、すげーいいじゃん」

「それ言うなら、お前だって」



俺たちだけじゃない。
小山もシゲも、終始いい顔で。
たくさんの紆余曲折があったけれど
4人で頑張ってこれてよかったと思う。



「ねぇ、たか？」

「……なに」

「17年目も、よろしくね」

「こちらこそ」



嬉しそうに目を細める手越にキスを落とす。
いろんなことが変わっていったし
これからだって変わっていくだろう。
でも、お前に対する気持ちは変わらない。
例え、離れ離れになる時が来ても、
一緒に歌えなくなったとしても。



「ゆうや」

「なーに？」

「どんなお前でも、あいしてるから」

「そ、んな……きゅうに……っ？！」

「んー、だって言いたかったから」

「なんだよ、それ……！」



ガバっと起き上がり顔を真っ赤にして抗議する祐也を抱き寄せると途端に大人しくなったから
それなら、と唇をやんわり奪い、組み敷く。



「もうすぐ時間だよ？」

「…まだ、大丈夫だよ」

「でも、……ぅん……っ」



時間を気にする唇をもう一度塞ぎ
シャツの中に手を滑らせていくと
その先を期待した身体は素直な反応を見せる。



「たか、ダメ……、本当に……あ、」

「ここでやめてもいいの？」

「……っ！」

「ふふ。一回だけ。ね？」

「やっ……」



少しだけ恨めしそうに俺を睨む瞳は
熱を孕んでいて、引き返せそうにない。
もうすぐ小山とシゲがやって来る。
そしたら4人でお祝いしよう。


でも、その前に。


2人だけで記念日のお祝いを。
17年目のお前も、俺のものだから。











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2019.9.15
happy 16th anniversary ！






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