星祭り ページ46
増田side
「ねぇ、てごし？」
「ん？」
「大丈夫？」
「なにがなにが」
笑って誤魔化そうとするから
騙されてあげたかったけど。
「のど」
それだけ言うと、あっという間に真顔になる。
楽しそうに笑う相変わらずのでかい声に
違和感を感じたのは先週のこと。
悟られないようにいつも通り振舞っていたけど
それで俺を騙せると思ってんのなら100年早い。
歌番組の企画で、大好きな歌を歌えるって
喜んでたから、黙って見てたけど。
「たかぁ……」
楽屋で、＜たか＞なんて滅多に呼ばないのに。
それだけ緊張してるってことか。
少しだけ情けない表情の手越を
ギュッと抱きしめる。
「大丈夫。できる」
「ん……」
「ちゃんと見てるから」
「うん！」
「やっぱここにいた」
マンションの屋上にあるパティオ。
ベンチに座ってぼんやりと空を見上げている。
1人になりたいとき
弱い自分を見せたくないとき
必ず手越はここにいる。
「たか」
「ん？」
「俺……、もっと歌、上手くなる」
「うん」
「負けたくない。誰にも」
「うん。……ねぇ、てごし？」
多くは語らずに、スマホを見せると
手越の目から涙が溢れた。
「最高にカッコよかった。俺も、そう思う」
「……」
「ちゃんと、伝わってるよ」
「ん……」
「俺も」
「え？」
「もっと上手くなりたい。ずっとお前の隣で歌いたいから」
それから暫く何も言わずに2人で星空を眺めた。
どちらからともなく手を絡ませて。
手越は、覚えてるだろうか。
初めて2人で歌った時のこと。
俺は、あの時からお前の隣で歌うことだけを願ってきたんだよ。
「ねぇ。……なんか歌う？」
そんな俺の気持ちを見透かしたように手越が呟く。
「どしたの、突然」
「タカと歌いたい気分」
「おれも、手越と歌いたい気分」
手は繋がれたまま。
お互い見つめあって歌う。
「ねぇ。俺たちの歌、空の上にも届いてるかな」
「……届いてるよ、きっと」
「初めて歌った時よりは、上手くなってるって
思ってくれてるかな」
「思っててもらわないと悲しいね」
「ははは！それもそうだ！」
＜2人がNEWSの歌を引っ張って行くんだよ＞
空から、優しい声が聞こえた気がした。
やっぱり好き→←independence day＜おまけ2＞
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りお(プロフ) - 莉織さん» 莉織様、温かいお言葉、本当にありがとうございます(^^)。子供と大人の割合が半々くらいの手越さん、いかがでしたでしょうか(^^)。最後は、増田さんの重めの愛で締めさせていただきました。これからも甘々な2人を描けるように頑張ります！ (2019年5月14日 21時) (
レス) id: de0e8fed57 (このIDを非表示/違反報告)
莉織(プロフ) - りおさん» 早速、可愛い手越くんがいっぱいで最高です！ ちっちゃくなるだけじゃなくて、テゴマスの甘々もあるのが新しくてとても楽しみです！ (2019年5月14日 19時) (レス) id: 6e79a16567 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 莉織さん» 莉織様、コメントありがとうございます(^^)。子供になってしまうと言う設定は初めてなので手探りで物語を進めております。少しでも楽しんでいただければ幸いです！本当にありがとうございます(^^)。 (2019年5月14日 6時) (レス) id: de0e8fed57 (このIDを非表示/違反報告)
莉織(プロフ) - いつもお話読ませて頂いています。甘々なテゴマスがいっぱいで面白くて、最高です。今回は、手越くんが子供になるみたいなので今からワクワクです！更新頑張って下さい！応援しています！ (2019年5月13日 18時) (レス) id: 6e79a16567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りお | 作成日時：2019年5月13日 6時
