sweet sweet sweet

Dans ce bras＜2＞※ ページ20

増田side


以前から、いい噂を聞かないプロデューサー

そいつに飲みに誘われたと聞かされた俺は

当然のことながら気が気じゃない

さりげなく会う場所を聞き出して

ラウンジの端の方で、そっと様子を伺っていた

本当に単なる仕事の打ち合わせなのかと

安心しかけたとき、ゆうやが崩れた

キツめの酒でも飲まされたのか？

でも……

ここぞとばかりに ゆうやに触れる男

心配している様子は全くない

チャンスとばかりにラウンジから連れ出そうとする
ところを押さえた





「…あつい……」

俺に抱きかかえられながら

苦しそうに呟く声は甘さを孕んでいる

これ……酒、じゃない


「たか……、からだあついよぉ…」

「もう少し我慢して？」

「やだぁ……我慢できない……」


やり場のない怒りが込み上げる

そんなもんに頼らないと自分のものに出来ねーなら

初めから手に入れようとすんな

一発殴ってやればよかった


「もう家に着くから。あと少しだけ待って」

「ん……やぁ…はやく……」


やっとの思いで家に帰り着いた途端、

信じられないくらいの勢いで唇を奪われる


「タカ……！」

「え、ちょ……っ」

「タカ……タカ……！お願い……っ」


泣きじゃくって俺を欲しがる姿に胸が痛む

なんで、こいつがこんな目に遭うんだよ


「……しんどいね。今、楽にしてあげる」


相変わらず泣いてはいるけれど

俺の言葉を聞いて安心したのか

やっと少しだけ笑顔を見せてくれた


「たくさん、して……？」


不安そうな表情、苦しそうな息遣い

ずっと泣いているから、目も真っ赤になってる

……そうだよな

こんな風に自分の意思とは関係なく高められて

苦しいに決まってる

なんて返事をすればいいのかわからなくて

頬にそっと触れると、ビクッと身体が跳ねた


「あっ……あぁぁぁ！」


触れただけで、昇りつめるのか……

心の中でチッと舌打ちをする

あいつ、絶対に許さない

勝手に昇りつめてしまう身体は

ゆうや自身もコントロールできてない

「はぁ……んん…たか……もっ、と……」

「もっと？」

「ん、もっ、と…して……？」

もうとっくに限界を迎えてるはず

意識も朦朧としているのに

何度果てても俺を求めてくるから

求められるままに行為を繰り返す


「あぁぁぁぁぁっ、だめ、こわい！たかっ、たかぁ！」


一際、甘い声を出して欲を吐き出したゆうやは

ついに意識を失った

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