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手越side


「……こわい?俺のこと」

耳元で囁かれて、また顔が赤くなるのが分かった

心臓がドキドキうるさい

だけど、こわいのとは少し違う

体を離して増田さんを見つめる

こんなにも大好きで

そばにいたいと思える人って

一生のうちに何人も出逢わない

「ますださん……」

ふっと笑った増田さんが俺の頬を撫でる

「こわい?」

色気を纏った顔と声

はしたないけど、ゾクゾクする

「……んなわけねーじゃん。ばか」

そう返すのが精一杯だった

だって、俺の心臓はすごい速さで動いていて

その上、すぐに唇を塞がれたから

「……ん…」

息ができないほどのキス

唇が離れた瞬間、苦しくて増田さんにもたれかかる

「……大丈夫?」

クスクス笑って本気では心配してない

そんな口調

「くるしい……」

身体を預けて、ゆっくりと呼吸を整えていく

その間、増田さんは優しく俺を抱きしめてくれていた

「……てごし?」

「ん……?」

「もういい?」

「え?」

何のことか分からずに顔を上げると

増田さんの顔が近づいてきて

俺はまた唇を塞がれた

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作者名:りお | 作成日時:2019年2月23日 20時

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