sweet sweet sweet 7

Lucky Clover＜4＞ ページ14

▽side


「ゆうや。入るよ」

「…………………」

「そろそろいいでしょ？小山もシゲも心配してる」

「ごめ……っ、も、おれ…かえる……」

「なに言ってんだよ」

「だっておれ……もぅNEWSじゃない…」

「だから、なに言ってんだよ！」



怖がらせないように怒らないように
必死で抑えていたものが決壊する。
ゆうやは泣きじゃくりながら
俺の罵詈雑言を受け止めている。



「わがままもいい加減にしろ」

「わがまま、なんかじゃない……」

「わがまま以外、なんだっていうの？」

「タカには、わかんないよ！」

「わかんないに決まってるでしょ。
お前の気持ちなんて」



もうここまで来るとお互いに引くに引けなくて
売り言葉に買い言葉の応酬が続く。



「2人ともなにしてんの！」

「ちょっと落ち着こうか」



喧嘩に気づいた小山とシゲが上がってきて
場をなんとか収めてくれたけれど
ゆうやは小山に抱きついて
わんわん泣いている。
俺はそれすら気に入らない。



「…ゆうや。こっちおいで」

「やだ！タカなんかもういや！」

「ゆうや！」

「まっすー、てご怖がってるから」

「……っ」



シゲとリビングに戻って10分くらいで
小山も2階から降りてきた。



「こやま、ごめん」

「んーん。ちょっと落ち着いたみたい」

「ありがと」

「増田さん」

「……ん？」

「時間……、かかると思うよ。
あいつも、俺たちも」

「そうだな…」



小山もうんうんと頷いている。
ゆうや。
お前が頑張っているから俺も頑張れるって
言ったこと、忘れた？
同じグループじゃなくても道は違っても
お前はお前のままだよって
変わらなくていいんだよって
どうすれば伝えてやれるんだろう。




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