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増田side
仕方がないから、俺ん家に連れてきた
酔っ払っている人間の身体って重い
こうはなりたくねーな
やっとの思いでベッドに転がす
「おい、しっかりしろ」
「ん…?ここどこー?」
どこって……来たことあんだろ
俺ん家だよ
ふっと思い出したのか
あーー!増田さん家だぁ!!
と嬉しそうにデカイ声で叫ぶ
「いいから寝ろ」
「なになにー、一緒に寝てくれるのー?」
「いいから」
あーもう…どうしようもねぇな
風呂入ろ
出てきたら、こいつも寝てるだろ
酔っ払いはほっといてバスルームへ向かう
15分くらいして戻ると
ベッドにはスヤスヤと眠る手越
まぁ、そうなるわな
俺も寝よ
起こさないよう隣に潜り込む
だけど、なんでこんなに酔っ払ってんだ?
結局、なにも聞けなかったな……
まぁ、いっか
起きたら聞いてみよ
そんなことを考えながら、灯を消す
「おやすみ…てごし」
つい、ちゅっとおでこにキスをしてしまう
幸い、手越は起きることなく眠っている
まるで昔に戻ったような錯覚を起こす
……もう俺のもんじゃないのにな
すぐ手の届くところにいても、遠い遠い存在
もどかしさを感じながら、目を閉じる
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作者名:りお | 作成日時:2018年11月14日 20時