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増田side


つい、おでこにキスをしてしまった


もしかして引いてる…?


黙りこくった手越の反応が気になる


なんか言って


場がもたないじゃん


自分のしたことを激しく後悔しながら


名前を呼んでみる


「手越…?」


「……なぁに、増田さん」


「あ、いや…その……ごめん」


「なんで謝るの?」


俺の胸に顔を埋めたまま、ふふっと笑う


なんでって……


困惑していると、不意に手越が身体を離す


え………


次の瞬間、唇が重なっていた


「てご、、、ん……っ」


澱んでいたものを一気に放出するように


何度も何度もキスを求められて


頭がクラクラする


ヤバい……このままじゃ


必死で逃れようとするけれど


その度に押さえつけられて、また戻される


華奢な身体のどこに こんな力があるんだ


「……増田さんが煽るからいけないんだよ?」


は?


なんだよ、それ……


「俺、何年もずっとブレーキかけてたのに」


さっきまでの弱々しさはすっかり消え、


妖艶な表情を浮かべている


まるで別人だ


だけど……目を逸らせない


「冗談やめろよ……怒るぞ?」


もう完全に負けているのに、虚勢を張る


「冗談でこんなことすると思うの?」


くすくすと笑いながら、首筋にキスを落とす


いつのまにか、Tシャツの中に手が滑り込んでいる


「ちょ、待てって……あっ!」


思わず声が出てしまう


「……全部覚えてるよ?」


手越は、意味深な笑みを浮かべた

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作者名:りお | 作成日時:2018年11月14日 20時

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