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第1話 あれから ページ1

どこからか、声が聞こえる。





気が付けば、真っ暗な場所に一人で立っていた。





すごく心細く不安でいっぱいのはずなのに、その声を聞いた途端、何故かそんな感情は消えうせた。





懐かしくて大好きな声。






もっと近づきたくて、会いたくて、触れたくて、俺は声の主を懸命に探した。







そして必死に叫んだ。







『A―――!!』







>>>>>>>>>>







和)「!」







目を開くと、そこに広がっていたのは真っ暗な暗闇ではなく、自室の天井だった。







さっきまでのことは夢であるとすぐに自覚し、そして喉が渇いていることに気付いた。







どうやら実際に叫んだらしい。







和)「こんなタイミングであんな夢、見たくないんだけどな…。」






苦笑いを浮かべながら呟いた。









あれから…。








誰もがおそれたデスゲーム、SAO<ソードアートオンライン>から解放されたのは今から二か月前。







初めに目にしたのは真っ白な病院の天井だった。







それからは慌ただしい日々が続いた。








目が覚めてすぐに、菊岡という男が駆け込んできた。







政府が結成した≪総務省SAO事件対策本部≫という組織に所属しているらしい男は、俺にSAO内で起こったことを聞き出しに来たようだった。







俺は答える代わりに、ある条件を出した。








それはAの居場所を教えること。








俺が望むものはそれだけだった。








菊岡は条件をのみ、ちゃんと教えてくれた。







しかし、居場所をつきとめてもすぐに涙の再会とはいかなかった。









―――Aは、目覚めていなかったのだ。







彼女を含む約三百人のプレイヤーが、何故か目を覚ましていないと菊岡は言った。








それから何日待っても一向に目を覚ます気配はない。









何をすることもできない自分の無力さを痛感しながら、俺はできるだけAの病院に通っている。







そして今もまた、病院に行くための支度を始めた。

第2話 須郷の笑み→



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玉ねぎ(プロフ) - 続きを!!! (2月21日 22時) (レス) @page4 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
暗殺教室Love(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2019年4月3日 15時) (レス) id: e478a42c59 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしています(^^) (2018年11月26日 1時) (レス) id: 813c9ebf26 (このIDを非表示/違反報告)
SHEI☆(プロフ) - 更新ずっと待ってます! (2018年1月7日 21時) (レス) id: 7a40cd812c (このIDを非表示/違反報告)
レミィ - 続きまってます! (2017年9月23日 22時) (レス) id: 0799c0de6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きさら | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/SA1003/  
作成日時:2015年5月16日 18時

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