恋と愛と依存【轟焦凍】 (ページ17)

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( side todoroki )

『…私、ショートさんに嫌われたのかと思ってました。』

蕎麦を食べていると少し気まずそうに箸を置いて口を開いたA。

『私、ショートさんがいなかったらきっともうここにはいないんです。だから、嫌われたんじゃなくて…本当に良かったです』

Aはポロポロと流れる涙を指で拭いながらそう言った。

「嫌うわけなんて、ないだろ」

立ち上がってティッシュを取りAに渡すと、ティッシュで涙を拭きチラッとこちらを見る。
まだ涙が流れてしまいそうなその目と目が合う。

また、ゾクリと心臓が飛び跳ねるような感覚に陥る。
心臓のあたりのTシャツを掴み少し俯くと
Aの顔が不安そうな顔をしながら覗き込む。

『大丈夫ですか？』

「あぁ、悪りぃ。風呂入ってくるな。」

Aの頭をポンポンと撫で、着替えを取りに部屋に戻る。

あの気持ちは何だったんだろう。
一瞬で脈が上がり息が苦しくなるようなあの感覚。
なのに何故だかクセになりそうなそんな感覚。

早く風呂に入って頭を冷やそう。

風呂から出るとパタパタと何かを探して回るA。

『あ、ショートさん。おかえりなさい。』

「なに、してるんだ？」

『素敵なお花だったので花瓶に生けたくて…』

「花瓶、か。花瓶はないな。」

『そうなんですね…』

「明日、ちょうど休みだし一緒に見に行くか？」

『行きます！』

食い気味なAにふっと笑いが溢れる。

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