恋と愛と依存【轟焦凍】 (ページ15)

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( side todoroki )

あれからというもの、Aとはほとんど話していない。
何度か話しかけられたがほぼ返事のみで会話を終わらせていた。
幼稚な理由かもしれないがおれはまだあの事を気にしていたのもあり、少し気まずさが残っていた。

それは例外なく、今朝もそうだった。
余り顔を合わせないようにしながら準備を進めていた。

さすが作ってくれているAに申し訳がないのでご飯は一緒に食べていた。

ご飯を食べる俺をチラチラと見ながら何かを言いたげにしているが、気付かないフリをしていた。

『ショートさん、今日早めに帰ってこれませんか…？』

「今日は特に仕事も溜まってないから急が入らなければ早めには帰れるかもしれない。」

『本当ですか…っ！』

キラキラした笑顔を向けられ相互的に俯いてしまった。
Aの顔を見るたび、罪悪感に苛まれそうになる。

相槌くらいの返事をしてAから逃げるように家を出る。
決して、彼女が悪い訳ではないのに。
それなのにああして何もなかったかのように振舞ってくれる。きっと、俺が触れるには勿体無いくらい純粋ないい子なのだろう。

俺が大人にならなければならない。
家に帰ったらあの日の事を含めて謝ろう。

ケーキ…喜んでたな。
けど、１週間前に食べたしさすがに何か違うものにしようか。

最近の女の子は何が喜ぶのだろうか。

職場につくと、事務の女の子に声を掛ける。

「なあ、女の子は何をもらうと嬉しいんだ？」

「えっ、なんでしょう…彼女さんですか？」

「彼女ではないが謝りたい事がある」

「それでしたら、＿＿＿なんて如何でしょうか？」

＿＿＿か。帰りに買って帰ろう。

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