恋と愛と依存【轟焦凍】 (ページ12)

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「そろそろ帰るか」

『そうですね』

きょう１日が本当に楽しかったこともあるだろうけど帰るという単語に少し寂しさを感じた。
帰る家も同じはずなのに、変なの。

「帰りに少し職場に寄っていいか？」

『大丈夫ですよ』

「すぐ終わらせてくる。カフェにでも入っていてくれ」

言われた通りに近くのカフェに入って待っていよう。
ココアを注文しショートさんが見つけやすいように窓側の席に座って街行く人を観察する。

待ち合わせしている恋人同士、仕事帰りであろう人、学校帰りの子どもたち。
いろんな人が行き交う賑やかな街をただただ静かに眺めていた。

ショートさん、遅いな…

あれから１時間ほど経つであろうか。
ココアが入っていたグラスにはたくさんの水滴が付いていた。

オレンジだった空も紫に変わっていた。

そんな時だった。外から大きな音が聞こえた。
その音は穏やかとは言い難い物騒な音だった。

その音はどんどん近付いてきた。

逃げるべきなのだろうか…
でも、さすがにこっちには来ないだろう。
なんて甘い考えだった。

窓越しに物騒な音を立てていたであろう本人と目が合ってしまう。

すると、途端に窓ガラスが割れ体の自由を奪われる。

敵「お嬢ちゃん、痛い目見たくなけりゃちょっと静かにしててねェ」

とそいつはわたしの首元に刃物を突きつけながら
個性で腕を巨大化させ街を壊して歩く。

敵「ここだよ、用があるのは…ヒヒヒッ」

ある建物の前で止まると、そこにはヒーロー事務所があった。

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