episode37 ページ39
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｢おら、とっとと行くぞ！｣
｢ま、待ってー！｣
あれから2日経った朝。
健康上、全く問題なかった私は学校に行きたかったのだけれど
５人が全力で阻止してきて…
やっと今日、登校できる。
｢ねぇ風磨、他の４人は？｣
｢先行ったよ。朝から生徒会の仕事だとよー｣
｢ふぅん...｣
｢別にお前のせいじゃねーよ｣
軽くどつかれて、痛いよバカ！
と言おうとしたら
何かを握らされた。
苺柄の包み紙……？
｢これでも食っとけバカ｣
｢風磨、いちごミルクなんて食べるんだー、意外ー！！｣
｢うるっせーな！｣
照れてるのかこっちを一向に見ようとしない。
口は悪いけど、風磨って優しいよなー。
にやける口元を抑えて包み紙を開いた。
｢あっ……！！｣
｢お前……ちょｯ……！｣
開けた瞬間、ピンクの飴が地面をコロコロ転がっていって車道に出てしまった。
急いで追いかけて拾うと
【ﾌﾞｰｯ!!】
もの凄い大きな音でクラクションが鳴り響いて
それと同時に、腕を捕まれ歩道にひきこまれた。
｢てめぇーは何してんだ！？死にてーのか！？｣
｢ひぃっ……！すみません……｣
凄い剣幕で怒鳴られる私に、周囲が何事かという視線を向けてくる。
朝からすみません……
いや、悪いのは私なんですけど……
｢ほんとお前は、一秒たりとも目が離せねーな。少しは大人しくしてみろ｣
｢仰るとおりです……｣
砂まみれになった飴をいそいそと包み紙に戻すと
風磨が奇妙そうに見つめてきて。
｢それ食うとか言わねーよな？｣
｢え、食べるよ？ちゃんと洗ってから｣
｢捨てろよ！どんだけ飴ちゃん大好き人間だお前は！新しいのやるから｣
がさごそポッケを漁る風磨。
その手を私が止めた。
｢いいよ。私、飴が食べたくて言ってるんじゃないから｣
｢は？何言ってんだよ。洗ってまで食べてんだろ？｣
｢だって風磨が初めてくれたものでしょ。捨てられるわけないよ｣
｢…ｯ!!｣
まぁ飴を追いかけたせいで、風磨を怒らせたんだけど……
なぜか少し足早になった彼を追いかける。
横をみると、心なしか顔が赤い気がするのは
気のせい……？
｢黙って守られてろバカ｣
小さく呟かれたその言葉は
私に聞こえることなく
秋の風と共に流れていった。
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#審判 - 面白かったです！ パスワード教えてもらえませんか？ お願いします！ (2019年8月13日 23時) (
レス) id: fc8b5bc6cc (このIDを非表示/違反報告)
てぃな(プロフ) - とても楽しく読ませてもらういました、続きも読みたいのでパスワードを教えてもらってもよろしいですか、！、 (2018年12月22日 6時) (レス) id: d6f1e517a3 (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 続きがすごく気になります。パスワードを教えて欲しいです！ (2018年2月3日 23時) (レス) id: f7eb10b4bf (このIDを非表示/違反報告)
tei - 続きが気になるのでパスワードを教えてもらえませんか？ (2017年12月25日 11時) (レス) id: 129734bc46 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)未来(プロフ) - 続きが気になるのでパスワード教えてください (2017年11月15日 15時) (レス) id: ff5b4d76dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナ | 作成日時：2014年9月29日 2時
