episode34 ページ36
―――――
｢A、私行くわね｣
｢置いてかないで…｣
｢A、俺大事なひとが出来たんだ｣
｢ひとりにしないで…｣
｢お前はもうAじゃないだろう？｣
｢わ、私はっ！！｣
――――――
｢…め……｣
｢……っ、うっ……｣
｢姫！！｣
大きな声でﾊﾞｯと視界が明るくなった。
ぼんやりとしていたのが、だんだんはっきりしてきて。
今、自分の部屋のベッドにいることがわかった。
｢け、健人？｣
｢良かった、目覚めて……。すごいうなされてたよ。大丈夫？｣
｢平気……｣
｢下に来れる？｣
｢うん…｣
健人がカーディガンを羽織らせてくれて
そのまま下へと向かった。
だんだん今日のことを鮮明に思い出してきて。
そうだ私、あのプリント、結局集められなくて
公園で意識を失ったんだ……。
｢姫、ココア入れるねー。四人とも、もうすぐ帰ってくるはずだから｣
｢ご、ごめんなさい…！｣
｢…それは何に対して？｣
｢みんなに迷惑かけて、私なんかのために…｣
健人は何も言わないけど、みんなすごく怒ってるはずだ。
聡ちゃんには教室で待たせたままだったし。
勝利に頼まれたプリントだって無くして。
今、夜中の１時で。そんな時間に４人が出かけてるのもきっと私のせいだ。
｢とりあえず座ろっか｣
｢…………｣
｢ふふ、座らないなら。立ってられないくらいのキスしてあげようか？｣
｢っ！？｣
｢ほんと姫はいい反応するなー。でも堅苦しい話は後で。俺らは確かに怒ってるよ、でもそれは迷惑かけられたとかの理由じゃない｣
テーブルの上に私のマグカップを置いてくれた。
湯気のたった暖かいココア。
｢みんなが帰ってくるまで、その理由をちゃんと考えとくこと｣
そう言って微笑んでくれる健人。
きっと彼がちゃかすのは、私を暗い気持ちにさせないため。
その優しさに、鼻の奥がツンとなった。
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#審判 - 面白かったです！ パスワード教えてもらえませんか？ お願いします！ (2019年8月13日 23時) (
レス) id: fc8b5bc6cc (このIDを非表示/違反報告)
てぃな(プロフ) - とても楽しく読ませてもらういました、続きも読みたいのでパスワードを教えてもらってもよろしいですか、！、 (2018年12月22日 6時) (レス) id: d6f1e517a3 (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 続きがすごく気になります。パスワードを教えて欲しいです！ (2018年2月3日 23時) (レス) id: f7eb10b4bf (このIDを非表示/違反報告)
tei - 続きが気になるのでパスワードを教えてもらえませんか？ (2017年12月25日 11時) (レス) id: 129734bc46 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)未来(プロフ) - 続きが気になるのでパスワード教えてください (2017年11月15日 15時) (レス) id: ff5b4d76dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナ | 作成日時：2014年9月29日 2時
