死神の方程式

FILE.13　ヒナのエサやり ページ13

「ラーメンはやっぱ醤油だよな」

『や、味噌も旨いよ？最推しは豚骨だけど。』

結局ラーメンって何でも美味しいけどな。

『一口どう？』

「え、Aの？」

いや、俺以外に誰が居るんだよ。

『ほら、あーん…』

「え、ちょ、A？」

『あれ？工藤味噌嫌いだっけ？』

「そんなことないけど！」

何を焦ってるんだ？コイツは？

『けど？』

「食えばいいんだろ!!食えば!!」

えぇ、そんな自棄になるようなことじゃなくないか？

ぱく、というオノマトペが似合いそうな勢いで食べた工藤。

『どう？』

「んめぇ」

『だろ？』

そう答える工藤の頬は心なしかほんのりと色付いていた。

なるほど、あーんは子供扱いっぽいし恥ずかしかったんだな。
なんか悪いな……。

『んー…工藤の一口』

「え、俺が？」

いや、お前以外に誰が居るんだよ。

『ちゃんと冷ましてな？』

「おま、A…」

『俺猫舌だし』

「わーってるよ！
…はい、あーん…」

『っん…』

あー、やっぱり醤油も旨いなぁ…。

「どうだ？」

『幸せ。』

「よかったな」

なんか工藤がジト目なのだが？
なんか失敗したか？俺。

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