Who am I ？ 6 (ページ33)

今日:132 hit、昨日:238 hit、合計:153,781 hit

153 ページ33

(2019年)

(MG side)

あまりにも長く、そして短い1年7ヶ月だった、と思う。初めて音楽番組のMCとしてマイクを握った日からもうそんなにも月日が経っていた。1年7ヶ月の間、ブソクスンの3人が番組に来た日が特に記憶に残っているかもしれない。あの日の感覚は本当に不思議なものだったから。

最後の日を見守ってくれるファンのみんなに恩返しのためにマカロンと、ソロチェキを撮っていれば横から『ミンギュヤ』と良く聞き慣れた、少し高くてふんわりとした声が聞こえてくる。振り向けば、自身の姿が隠れそうなぐらい大きな花束を抱えて駆け寄ってくるキーの姿が見えて。花束を潰してしまわないように、駆け寄るキーをそっと抱き締め受け止める。

MG「なんでいるの！？」
『居たらダメ？』
MG「ううん。もう先に日本にいると思ってた。だからすごく嬉しいよ」
『ミンギュヤ、人気歌謡MC1年7ヶ月、お疲れ様』
MG「ありがとう」

花束を受け取れば『本当は終わってから渡したかったのにこのあとスケジュールがあって…、ごめんね』と謝るから、ここに来てくれただけで嬉しいのに。それにこんな花束まで持ってきてくれて、仕事があるのにここまで来てくれたこと。それだけで嬉しいんだから。

MG「ねぇ、2人でチェキを撮ろう」
『うん！ミンギュと写真撮ろうと思ってしっかりメイクしてきたからね』
MG「あ、だからか。いつもより可愛い」
『え？メイクしてないといつも可愛くないって？』
MG「いつも以上に！」
『ヘヘッ、知ってるよ。ほら、撮ろう！』

俺の腕を引いて白い壁を背景に立つから、肩を組んで1枚。後ろから抱きついて1枚。腕を組んでもう1枚。この3枚は誰にだって渡さない。俺だけの宝物にするんだ。

MG「あと1枚だけ撮ろう。その1枚はレアチェキって事でCaratにプレゼントしたいから」
『うーん、あと2枚にしよう？1枚はCaratにで、もう1枚はわたしにちょうだい？』
MG「そうこなくっちゃ！」

ファンの子に渡すチェキを撮って、もう1枚はキーの為に。シャッターが切られるちょっと前に、キーの頭へそっと口づけを落とした。チェキが浮き上がってきた時のキーの反応が楽しみだ、なんて。