Who am I ？ 6 (ページ18)

今日:170 hit、昨日:238 hit、合計:153,819 hit

144 ページ18

(2019年)

(DK side)

前に日本が恋しくなって泣いているキーを見たことがある。最近はコンサートや日本での仕事で日本へ帰ることも増えたことで、家族と会える機会も増えているし、僕たちと居ることで寂しさは無くなったと前に言っていたっけ。そして、日本でコンサートやカムバックをする度に思うのは、キーがメンバーでいてくれて良かったということ。

特にカムバックする時は日本語曲の収録のために、既存曲を1から日本語に直していて、日本で1人での活動もあるからきっと忙しくて大変なはず。それなのに、それよりも僕らの方が大変だろうとキーはよく言う。

リビングへ行けば、当の本人はベッドの持ち主であるウォヌがいない事を良いことに、ウォヌのベッドでお昼寝をしている。お昼寝といってももう18時だから、そろそろ起こしてあげないと夜眠れなくなるぞ〜と言いたいところだけど、キーのことだからきっと夜も関係なく眠るのだろう。

最近は日本と韓国の行き来で大変だろうから。いつもお疲れ様、という気持ちを込めて頭を撫でれば、小さく声を漏らして眉を顰めた。

DK「そんなに頑張らなくても良いのにな」

とはいえ僕も日本のカムバックも控えていながらミュージカルもあって、きっとキーは同じことを僕に言うのだろうけど。

いつもは口を開けて腕も足も放り投げたような寝相のキーだけど、今日は大人しく眠っているキーを見つめていれば、また眉を顰め、閉じている目の目尻から涙がゆっくりと流れた。え？僕、何かした？そう不安に思っていれば、キーはハッと飛び起きるようにして目を覚ます。

DK「大丈夫？」
『…ソクミナ………！』

僕を見て少しびっくりしたような表情を浮かべながら、そのままギュッと僕に抱きつく。そして子供のようにおいおいと泣くキーの背中をさすりながら大丈夫かとまた声を掛ければ、うんうんと頷いてはみせた。

DK「どうしたの…？僕に話せる？」
『…夢でね、わたしはSEVENTEENに要らないんだってメンバーから言われて………』
DK「そんなこと僕たちが言うと思う！？」

大きな声を出したことにびっくりしたのか、少しだけ肩をすくめて、それから首を横に振った。

DK「そうだよ。僕たちが言うわけないからね。それは絶対に現実にならない、夢だよ」
『うん…』
DK「僕らにとってAは必要な存在だよ。Aが必要ないなんて絶対にありえないんだから」

そう言えば泣きながらキーは笑顔を見せた。