my princesses２ (ページ49)

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第六十八話ページ49

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8階に集まって、キムチチゲを始めとしたご飯をいろいろと作ったけど、食べ盛りなメンバー達だからあっという間に無くなってしまう。併せてお酒を飲んだもんだから、雰囲気はもはや宴会だ。

飲んで食べて騒いで、気が付けば深夜になろうとしていて部屋に帰っていく者、面倒だからとそのまま雑魚寝を始める者。みんなそれぞれ、バラバラに散らばる。

SC「俺も寝るわ」
MG「え？ヒョン寝ちゃうの？じゃあ、お開きにしようか？」
JS「僕も寝るね。Aヤ、ごちそうさま」
SG「ヌナ、片付けは僕とシュリイでするからね」
『ん〜、ありがとう。みんな、おやすみ』

近いとはいえ、この時間からわたし達の宿舎に戻るのはきっとメンバーが許さない。シューリンはスングァンの部屋に行くだろうし、わたしはどうしようかと悩んでいたらふと朝の会話を思い出す。

そのことに気がついてジョンハンの方へ視線を送れば、部屋を指差していて頷き返事を返した。

JH「寝よう」

ジョンハンの部屋の前までくると、同じタイミングでジョンハンも戻ってきて部屋の扉を開けた。

妙に意識してしまって、少し足取りは重い。それに気付いたのか「何もしないって言ったでしょ」とジョンハンは悪戯に笑う。そうは言うもののジョンハンはわたしの手を引いて、ベッドに向かうから意識しないわけがなくて。

JH「パボヤ〜、みんな居るのに何もしないよ」
『そ、…そうだよね』
JH「うん。でも、手だけ。握ってて」

まぁ、それぐらいならと頷いてみせた。

JH「おやすみ、A」
『おやすみ』

2人では少し狭いベッドに横になって手を握る。『おやすみ』ともう一度呟いて目を瞑る。ジョンハンはただ手を握ったまま、返事は無くて寝たのかとゆっくり目を開ければ、こちらを見つめていた。

『……寝ないの？』
JH「ねぇ、Aヤ」
『ん？』
JH「僕も1ヶ月、休むことにしたよ。ゆっくり休んで、元気にまたAと、みんなと、ステージに立ちたい」
『うん。そうしよう。元気になっていっしょに、また、ステージに立とう』

思いをそれに込めるかのように手に力を込めて握り返す。ジョンハンは小さく微笑んでもう一度「おやすみ」と呟いた。