my princesses２ (ページ5)

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第三十九話ページ5

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程々に、それでも気分が良くなるぐらいに呑んだあと、タクシーに乗ってわたしの宿舎の前まで戻ってきた。いっしょにタクシーを降りたジョンハン。あ、そう言えば1日を頂戴と言っていたし、泊まっていくのだろうか。いいのかな。フワッとした気持ちから、少し酔いが覚めて頭にはメンバーが浮かぶ。

JH「じゃあ、帰るわ」

玄関の扉を開けて、中に入ろうとした時ジョンハンはそう言った。

『え！？』
JH「なに？」
『か、える、の…？』
JH「うん。そうだけど」

絶対泊まっていくと思ったのに。いや、期待していたわけではないけど、もちろん。うん、そう、それは絶対に。

ジョンハンはわたしの頭を撫でる。

JH「疲れたでしょ、ゆっくり休んで」
『ユンは、どこに帰るの…？宿舎にはシュリイが居るよね？』
JH「あー、適当にホテルか…、まぁ、無理でもドギョミの宿舎に行くか、クプスのところでもいいし」

首を傾げながら「選択肢は色々あるでしょ」と続け「じゃあ、ゆっくり寝るんだよ〜」いつものフニャッとした表情を見せ、そう言いながら手を振るジョンハンの腕を掴んだ。

JH「Aさん…！勢い強すぎてビビったんだけど…！」
『ごめ…！いや、じゃなくて…！！』
JH「じゃなくて？」

きっとジョンハンは全てが分かっている。表情がそう物語っているから。

『………泊まっていけばいいじゃん』

ガッと玄関の扉に手がかかり、言い逃げは出来ないし、きっともうジョンハンに捕まる以外選択肢は無さそうだ。

JH「今更、無理だって言わないでよね」
『…言わない』

気にしていたはずのメンバーの顔も、朝にはわたしの部屋には入れないと言っていたその発言も全て忘れてしまっていた。

もしバレたら取り返しが付かない、なんてこと。今は考える余裕すら無かった。